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大学生世代が考えるSNS問題

生徒指導生活指導の授業で、SNS問題について学生さんたちと一緒に考えました。

「テラスハウス」の事件が同じ時期にあったのですが、この授業は以前から計画されていたもので、SNS問題を考えるのにタイミング的にはよかったと思います。
(亡くなられた方のご冥福を心からお祈りしつつ……)

まず、「闇文化」の動画(9分1秒)を視聴してもらい、子どもたちの自立にとって大切だった裏文化に大人が強引に介入してきたため、それをゆがんだ形でSNSに求めて「闇文化」になったことについて考えました。


ここでまず話題になったのが、子どものSNSの世界に、大人…、特に教師がどこまで介入するのか、という問題です。今の大学生は「スマホSNSの第一世代」です。そして、高校生あたりから、SNSによるいじめや "外され" を経験し、学校は個人情報を入手して生徒たちのSNS利用を徹底的に監視された世代だそうです。

裏文化やSNSの世界が子どもたちの自立にとって大切なものであるならば、介入の仕方は慎重でなければならないのではないか、という結論が一つ出ました。教師は、アンテナは立てつつ介入はしない…、というスタンスを基本にしてはどうか、という意見もありました。

一方で、命の問題に関わるような事案が発生したときには、当然介入しなければなりません。しかしそれを指導するためには、日常的に子どもたちのSNS世界を監視しておかなければならなくなります。

しかしある学生さんが、SNSで問題が起こる時は、子どもの場合は、表の世界で問題が起きた時であり、教師は表の世界の指導に力をそそげば良いのではないか、という意見をもらいました。子どもの場合、SNSで問題が起きる時はすでに事件の終盤であるということです。

事件の終盤であっても、介入しなければならない問題については指導しますが、その時は指導が出遅れていることを自覚しつつ、表の関係でどんなトラブルがあったのかを丁寧に聞き取っていく必要があるということです。 "SNSの使い方問題" で終わらせてはいけないのです。

最後に、一言でSNSといっても、その種類により "いじわるの仕方" が微妙に違っているそうです。Twitterは匿名性での誹謗中傷、LINEグループでは "外し&同調・陰口"。facebookは子どもたちや若者はあまり利用していないのではないか……、本名を利用が基本なので、よっぽどのことがない限り子ども間でのいじめ・迫害はないとのことでした。(ホントかな?)

これからの小中学生は、赤ちゃんの頃からタブレットを操作している世代です。その世代の自立を励ますのは、今の大学生の世代が最初に共感できる世代だと思うので、がんばってほしいです。


パワハラ・いじめだけではない学校現場

あいかわらずのパワハラ相談。

パワハラ相談_1
来年講師登録をして学級担任をやりたいと報告した若い支援員に「君なんかに担任はできない」と校長が発言。励ますためだなんて言い訳は通用しない。傷ついているのだから。

パワハラ相談_2
新採用指導員に「あなたなんかに教えられている子どもたちがかわいそう」と、職員室でみんなの前で言われた。この指導員。元校長の再任用。女性。

パワハラ相談_3
同僚から「カレー食わせるぞ」と、笑えないいじめ予告。洒落にならない。

しかし、全く別な報告も。

落ち込んでいたら、ベテラン先生から、飲みに誘われた。飲めないけれど、優しさオーラが出ていたのでお供したら、たくさんたくさん元気をもらった。

管理職からパワハラまがいの指導?を受けて落ち込んでいたら、学級の子どもから、「先生、元気ないね。元気出してね。」と言われて、不覚にも涙が出た。

管理職からダメな指導だと酷評されても、保護者から連絡帳で「学校に行くのが楽しくなったと子どもが言っています」と書いてもらえて、やっていることは間違いではないと確信した。

⇒どんなに厳しい学校現場でも、同僚、保護者、そして子どもたちに支えられ、そして支え合うことで、やりがいのある現場に変えていくことができるのです。


 


学校現場に同調圧力が強まっている

同調圧力の強い社会や組織には、その内部に、

「上下関係と差別意識」
嘘芝居コミュニケーション
「いじりコミニニケーションと嘲笑文化」


を発生させます。

それは、できる、できないで人間を評価するためです。

それは、同調していること、外れるつもりはないことの気遣いが必要だからです。

それは、できていないこと、遅れていること、外れていることを笑うためです。

そして、そこから『いじめ・迫害』が発生することはもちろんです。

見た目できちんとしていることはもちろん、笑顔でいることまで強要される学校社会。

子どもたちはもちろん、職員の間にも、ますます同調圧力が強まっています。

学校現場に、自由と自治の風を吹かせることが求められています。




子どもたちは笑ってしまったのではないかと…

神戸の同僚いじめ事件。

中心となっていた女性教諭が、同僚に激辛カレーを食べさせたことを子どもたちに話したという情報が流れた時に感じたこと。

その時に子どもたちはどうしたのだろう?

子どもたちの反応については報道されていないけれど、本当に残念だけれど、子どもたちも一緒になって笑ってしまったのではないかと思うのです。だからこそ、このいじめ事件は罪深い。

激辛カレーも、車を傷つけるのも、偽LINEも、大御所がいじめるのも、みんな日本のお笑いネタとしてどこかで観たことがあるもの。人権侵害ギリギリを責めるもの。

日本の「お笑い」文化について、あらためて考え直さなければならないのかもしれません。




いじめの問題については、研究、語りつくされているのに…

いじめについては、研究され、語りつくされているのに、なかなか解決できない日本の社会。

そして、誰でもいじめられたり、仲間外れにされたりする経験を話せる日本人。

ところがいじめた経験はなかなか聞こえてこない。

いじめられるよりもいじめる側にいた方が断然確率が高いのに……。

保護者も、自分の子どもがいじめられる心配はするけど、いじめる側になる心配はなかなかしない。

いじめる側になる確率の方が断然高いのに。


いじめ問題を、加害者-被害者の図式のみで考えていくと解決できないのだろう。

それを生み出す構造的な問題と、起きてしまった時の乗り越え方を考えていかないと……。

いじめの問題は、

(1)「いじり文化」でしかつながれない子どもたちの問題、若者の問題、大人集団の問題、社会文化の問題。

そしてそれを発生させている、

(2)“成果主義(できるorできない)で人を評価する社会の問題"

に言及しないと解決が見えてこない。

また、管理的な教室、管理的な地域にいじめが多いことにも注意したい。

(3)管理に適応できている自分の立ち位置づくりのためのいじめについての研究。

その管理が生み出す

(4)ストレスの問題……

具体的には、

☆教師、子どもの『個性』を生かした(保障した)教育活動
☆子どもたちの自治の指導

★自己責任ではなくみんなの問題として課題解決に向かう子どもたちのイメージを持つ。
★いじめゼロではなく、いじめが起きても自分たちで解決できる力を育てる指導。




神戸だけの問題ではない

神戸須磨区の同僚いじめ事件。

「女帝」と称された一人の女性教師個人が原因で起こした問題であるかのように報道する「力」が働いているように感じ、気になっています。この事件を、教育政策の問題にしてほしくない人たちがいるようです。

※事件を起こした個々の教師や、彼らを指導できなかった管理職の問題を許しているわけではありません。個々の責任こそ重大であることは前提です。

この事件が、特別な「個」が起こした事件だと(のみ)とらえることは危険です。なぜなら、全国から
「ああいうグープいるいる~」
「うちにも似たようなことがある~」
という声が絶えないからです。

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※「ああいうグループ」とは…、
・ノリでつながっている(ように見せている)グループ。(このノリについていけない者は排除される)
・メンバー個々は仕事ができる(ように見える)。
・子どもたちや保護者(~の一部)に強く支持されている(ように見える)。
・管理職に一目置かれている。何かと彼らに仕事を任せる。彼らは管理職に異議申し立てはしない。
----------

つまりこれは、今の教育政策が生み出した "最悪の結末" であるということです。(これ以上の「最悪」が生まれないことを祈るだけです)

----------
〇教師個々を「できる・できない」と評価し、そのことが職員室の力関係をつくってしまう現状があります。そしてその背景には、教育を "見える成果" で評価する政策や、教師個々の力量で評価しようとする構造的問題があります。

〇「よく動いてくれる」「できる教師」と管理職から評価され、彼らはグループ化し、弱い立場の同僚をいじめ、迫害することで、 "さらに自分たちの位置を確立していく" ことになります。

〇彼らを必要とし、評価し、生み出してしまったものは管理職であるし、その背景にある教育政策であるので、管理職は彼らを批判しきれないし、コントロールもできないのは当然です。

※忖度主義、御意主義(イエスマン)の管理職の責任は重大です。

〇一方、加害者グループの個々も、異常な多忙化の中で、ストレスをため、子どもたちとの関係もけっして良い関係をつくれていないことは、彼ら自身も感じていたのではないでしょうか?だから、今の「日本型お笑い文化」で子どもとつながろうとしたのでしょう。悲しくも、許されない「罪」です。

・被害者に激辛カレーを食べさせたことを子どもに話して笑いをとったことが報道されています。

・激辛カレーも、車を壊すのも、偽LINEも、大御所が弱いものをいじめるという図式も、みんな日本のお笑いネタ。人権侵害ぎりぎりを責める・イジル、お笑いです。

<参考>
▼お笑いブームの寂しい着地点
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191005-59344621-business-soci&p=1&fbclid=IwAR0_aAhVK34tFLhrfEeIJYYyPMYI5tW1rjt7LF0ZwIYza133Cu0Zn9yFzBI
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今回の事件での唯一の救いは、こういったことが表沙汰になったことです。

今、世界レベルで、理不尽な権力に対して異議申し立てをすること、行動することが見直され、支持される時代になっているということだと思っています。

それはそれとして……、
日本の学校現場を、

⇒ 事実に目を背けた(子どものことは扨置いた)「共同コミュニケーション機能不全(嘘芝居コミュニケーション)」から……、子どもの事実・権利を最優先し、そのためのリアルな教育活動を生み出すものへと転化していく必要があります。

⇒ 教師個々の実践・研究の自由を保障しつつ「違い」を大切にし、共同への民主的道筋を明確にする必要があります。

⇒ 上記を実現するための現場の環境整備…、特に教員を増やすことに本気で取り組む必要があります。

<参考>
嘘芝居コミュニケーション[塩崎造語:2019/04/05]
https://shiozaki.blog.fc2.com/blog-entry-4363.html


  

いじめを認知したら(2)

学生さんたちと、いじめの通告があった時の指導について、話し合いました。出てきた意見を整理しました。

これから教師を目指す人たちが、こういったことに真摯に向き合い、そして考えていくことが、被害にあった子どもたちに応えることになることを信じて。

※修正
×当時や保護者と
〇当事者の保護者と

⇒大学の授業で、岐阜の事件についてクラス会議方式で全員発言しました。発言を図解したホワイトボード。
ilime_3.jpg

⇒整理したパワーポイント
ijime_2.jpg

【学校珍百景】三部作
  


指導どころではない?

今学校現場は、言い訳と「やってます」という形だけの証拠づくりに追われていて、指導どころではないのではないかと心配しています。

その中で、不正とハラスメントが当たり前のようにあり、ほとんどの教師はその事に無自覚なのも心配です。

授業時数や超過勤務時間は、操作されることなく正確に報告されているのでしょうか?

学力テストで、不正が行われていないでしょうか?

そのうちあらゆる不正に対する告発があり、公教育は大きなダメージを受けるかもしれません。

そんな中で、不登校いじめ問題の取り組み、仲間から排除され、教室に入れない子どもへの寄り添いと支援、今まさにメインの教育課題にしなければならないことが二の次になっていないでしょうか。

大阪のいじめ放置が問題になりましたが、指導が二の次になっている現実は、全国に広がっているのではないかと気になっています。

いじめ自死問題に対してとりあえず文科省がやらなければならないこと

いじめを放置することに対しての文科省による教師の懲戒はわかるけど、文科省自身はどんな努力をするのかが見えてこない。

処分ばかりちらつかせて、自分たちは何もしないのでは何も解決しない。

子どもが何人も亡くなっていることを忘れてはいないか。

いじめ自死問題について第三者委員会を設置したことを自慢げに宣言する教育委員会。

その報告に対して処分をくだすだけの文科省。

そもそもいじめ防止のために今後どう動くのか。

教師に『ちゃんと指導しないと処分するぞ』だけでいいのか?


学校現場に、臨床心理士をはじめ、子どもに寄り添う立場の職員を含めて、職員数を今の2倍配置すること。

当然、学級定数は思い切って引き下げること。

理不尽な校則や、細かな指導方法を統一させる「学校スタンダード」を即刻やめさせて、教室に子どもの自由と自治による学びを推進させること。

そのために教師個々の実践の自由と権利を保障し、教師と子どもたち、教師と保護者、子ども同士、保護者同士に、『和解の道』を開くこと。

これが文科省がとりあえずやらなければならない、子どもの命を救う対策です。


  


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塩崎義明(しおちゃんマン)の『公式メインブログ』です。教育問題について語ります。⇒ 管理画面

37年間千葉県の小学校で学級担任として勤務。退職後2つの大学で非常勤講師。生活指導・進路生徒指導、特別活動、発達障害と学級づくり等の講義を担当。2月、3月には小学校現場にも臨時講師として勤務。全国生活指導研究協議会常任委員。著書『教師と子どものための働き方改革』『学校珍百景』 他。黒猫大好き。

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しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

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ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

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ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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