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学校再開における三つの学校の顔

私は、5月24日の、しおちゃんマンの教育雑談(18)の動画で、『「コロナ」後の学校の三つの道』として、今後学校は、三つの表情を示すことを予想しました。


【一つ目は】相変わらずの「一斉・一律、競争」主義の学校の復活です。

分散登校を飛び越えて一斉登校にし、子どもたちの遊ぶ権利を無視して昼休みを削り、三密を避けるために、廊下で給食を食べさせるといったことも起こっています。こういった地域は、子どもの人権よりも授業時数回復優先なのでしょう。そして、残念ながらこのタイプが一番多いです。

【二つ目は】個人(家庭の)の考えや事情で、学校に登校せず、オンラインを使って学習権を保障することを要求する流れです。ギグエコノミー型スクールと名付けてみました。

この事例はまだ聞こえてきませんが、発達支援などの教室ではすでにオンラインを利用した個別学習活動が進められており、キャリア教育では、それまで入力されたデターを基に、どんな仕事にむいているかなど、AIによってはじき出され、進路指導において有効活用されているらしいです。

今回のことで、オンライン授業が注目されたので、こういった利用は広がるだろうし、低年齢化していくことが予想されます。

【三つ目は】分散登校をきっかけにして少人数教育の道を選ぶことです。

【5/26(火) 20:53配信 毎日新聞】によると、新型コロナウイルスの影響による休校の長期化を受け、政府は、感染リスクの高い地域の小中学校を対象に3100人の教員を加配する方針を固めました。

最終学年の小学6年と中学3年を優先的に登校させつつ感染リスクを回避するには少人数授業が必要になるため加配分を充てます。退職教員などの活用を想定しているようです。

27日に閣議決定される見通しの今年度の2次補正予算案に関連経費を計上します。

私が予言していた「コロナ」後の三つ目の表情、分散登校をきっかけにした少人数教育の実現が進められつつあり、良かったなと思っています。

しかしまだ、「感染リスクの高い地域の小中学校を対象に3100人」と人数は少ないものの、よく予算を計上してくれたと感謝しています。今後地方自治体とも連携しつつ、予算が許す範囲で、加配を広げてほしいと思います。

子どもには休んで遊ぶ権利がある

「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」は、1989年に国連で採択され、1990年国際条約として発効。日本は1994年4月22日に批准し、1994年5月22日に発効しました。その権利条約の第31条に、子どもは『休み、遊ぶ権利』(休んだり、遊んだり、文化芸術活動に参加する権利)をもっているとしています。

日本の学校再開において、授業時数を取り戻すために休み時間を削ることは、子どもの権利を踏みにじることであり、子どもの権利条約違反です。

夏休みを短くすることについても、エアコンの設置率は相変わらず進んでいない地域があるのが現実です。それでもかなり頑張って80%近くまで上げてきましたが100%ではない。一部の地域で、猛暑の教室で授業をすることになるのは確実です。

日本の学校は、授業時数信奉があり、たくさん時間をかければ学力がつくと思い込んでいるふしがあります。そしてその授業時数が確保することが学校教育の責任であると考えています。

確かにそういった面もありますが、それが一番ではありません。学習内容とその教え方によっては少ない時数でも学力はつくことの研究が弱いような気がしています。


文科省は、こういう時だからこそ、授業時数確保についての柔軟な対応を保障し、『授業時数確保競争』をやめさせて、学習内容の削減と指導についての研究(少人数教育の奨励も含む)を呼びかけることをしてほしいと思います。

子どもたちのための「学校再開」に




全ての子どもたちが、学校再開を待ちわびているわけではありません。

休校のおかげで「いじめられなくなってよかった」とか、不登校だった子が「気が楽になった」とかの話を聞くたびに、日本の学校教育の息苦しさと罪深さに、37年間現場にいた者としても、ただただ目を伏せるばかりです。

待ちわびている子もいるし、そうでない子もいる…、そういった子たちが出会うのが "学校再開" であることを忘れてはなりません。

まずは、分散登校のうちに、一人ひとりの子どもの事情を個別に知る努力をしましょう。その時にも、強引に聞き出すのではなく、まずは心をひらける関係づくりを優先しましょう。

そして、教室に全員が揃ったら、子どもたちとの雑談、対話を大いに楽しみながら、学級集団づくりをスタートさせましょう。

くれぐれも、「子どもたちが言うことをきくうちに」と、ルールづくりや、それを守ることを、今回は特に、優先しないことです。

それでなくても、コミュニケーション面で、気遣い疲れをするであろう子どもたちです。 "ちゃんとすること" を優先すると、一気に適応障害を引き起こします。

休み時間の遊び関係にも目を配りましょう。

一方で、一人でいることを過度に心配する必要はありません。一人でいることの自由や、その子のペースを大切にしましょう。

授業や学級の活動では、共同の活動をたくさんつくりましょう。そしてその中で、子どもの仲間づくりを支援しましょう。

子どもたちの仲間づくりをベースにしながら、学級の自治を育てましょう。子どもたちの要求から学級集団の活動や学びを組織していけるような見通しを持ちましょう。

そして、これらが実現できるような、私たち自身の学びを継続していきましょう。




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 塩崎義明(しおちゃんマン)の公式メインブログです。教育問題について語ります。

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 37年間千葉県浦安市の小学校現場で学級担任として勤導論などを担当。全国生活指導研究協議会常任委員。黒猫大好き。

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ヨシムネ&ねね

しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

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ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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