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失った「三つ」を取り戻すために

教育基本法改悪が具体的に学校現場に降ろされていく過程で、日本の教育は国主導の「一斉・一律、競争」の学校になり、教師は、時間・同僚性、そして子どもへの優しさを失いました。

異常な管理支配と競争を強いられた子どもたちは、縦と横の嘘芝居コミュニケーションを求められ、そりに対応できない子どもたちは排除・撤退し始めています。

そんな中、通級指導を利用している子どもたちは10万人を超え、特別支援学級に在籍する子も10年間で3倍に増え、排除・撤退した子どもたちの第三の教室の役割を果たすようになってきています。

私たちは、教師のリアルな声に応える働き方改革を教育課程の見直しや、教員増値によって実現し、教師の時間を取り戻す必要があります。

そして教師個々や保護者、地域の大人は、子どもの苦悩に応える環境整備と学びの権利を保障する優しさを取り戻す必要があります。

それらは、子どもの権利と自治を育てる教師自身のの共同と研究によって実現され、その自由と権利を教師は取り戻さなければなりません。


【学校珍百景】三部作
  

高学年は「競争」の最後の戦場であり「一斉・一律」教育の荒野でもある(3)

第三の教室

学校現場の中に「第三の教室」が生まれつつあることに注目している。
 
★「第三の教室

⇒第一の教室
・学力競争、良い子競争に参加できる力が必要。
・嘘芝居コミュニケーションに必要な高度な気遣いも必要。
・多少のトラブルにも悩みながらも耐える力を持っている。

⇒第二の教室
・障害によって特別な支援が必要な子どものための教室。

第三の教室
・第一の教室から排除されてしまった子どもたち、または自ら降りた子どもたちが集う教室で、現段階では、特別支援学級、保健室、図書室、カウンセラーのいる相談室、休み時間の余裕教室(空き教室)、通級教室(指導)等が、その役割を果たしている。
・ある程度の自由と権利その、その子に応じた対話・相談、学習・学びが保障された空間。

 第一の教室が、一斉・一律、競争の様相が強まり、特別支援学級や通級を利用する子どもたちが急増している。
 第一の教室や学校全体を、第三の教室がもつ自由と権利、共同と学び、豊かな対話が保障された教室に変えていかなければならない。

(つづく、このシリーズは明日が最終)


【学校珍百景】三部作
  

★「第三の教室」の整理

★「第三の教室」の整理

⇒第一の教室
・学力競争、良い子競争に参加できる力が必要。
・嘘芝居コミュニケーションに必要な高度な気遣いも必要。
・多少のトラブルにも悩みながらも耐える力を持っている。

⇒第二の教室
・障害によって特別な支援が必要な子どものための教室。

第三の教室
・第一の教室から排除されてしまった子どもたち、または自ら降りた子どもたちが集う教室。
・現段階では、特別支援学級、保健室、図書室、カウンセラーのいる相談室、休み時間の余裕教室(空き教室)、通級教室(指導)等が、その役割を果たしている。
・ある程度の自由と権利その、その子に応じた対話・相談、学習・学びが保障された空間。

(塩崎のとらえ方と、社会への問題提起)
・第一の教室が、一斉・一律、競争の様相が強まり、特別支援学級や通級を利用する子どもたちが急増している。
・第一の教室や学校全体を、第三の教室がもつ自由と権利、共同と学び、豊かな対話が保障された教室に変えていかなければならない。






学校の「あぶりだし機能」と「第三の教室」

通級指導を利用している子、特別支援学級に在籍する子が急増している。

通級指導を利用する子は、2017年調査で、ついに10万9千人にも及んだ。

これらは何故なのか?という課題について考えてみた。

文科省は、認知が広まったことと、個別な対応や特別な支援に、理解が広がったと、前向きに評価しているが、果たしてそうだろうか。

※ちなみに、特別支援の職員は在籍者急増に追いついておらず、過度な負担を職員がおっていることも紹介しておきたい。

一つは、2000年前後から、一斉・一律、競争の教育が広がり、それに適応できない子どもたちが「あぶり出された」疑いをどうしても持たざるを得ない。

・学校生活の細かな所作や生活態度まで統一、徹底させ始めた学校。
・教育の成果を見える形で出すように求められる教師。

二つ目は、そんな中、子どもたち同士の中にも、私が「嘘芝居コミュニケーション」と呼んでいる、高度なコミュニケーションスキルが求められるようになり、それについていけない子どもが、排除・撤退しているのではないか。

嘘芝居コミュニケーション
https://shiozaki.blog.fc2.com/blog-entry-4363.html

そんな中、特別支援学級、保健室、相談室、空き教室を利用した補修教室などに、子どもたちの権利、自由、笑顔を保障するシェルターの役割が生まれてきている。

それを私は、「第三の教室」と呼んでいる。


  


第三の教室づくりの第一歩は子どもたちとの『出会い直し』だ

私たちは、子どもたちの人権を守り、安心と信頼をベースにした、第三の教室づくりを進めるべきだと考えています。

そのための年間の見通しを書いておきます。

第三の教室づくりの、最初の時期(4月~8月)を、

【1】出会い直しと信頼回復の時代(4月~8月)

と呼ぶことにしています。

「スマホ時代の学級づくり」塩崎義明 学事出版 では、この時代を、

【1】信頼回復と出会いの時代 

としていたのですが、

【1】出会い直しと信頼回復の時代(4月~8月) 

に言い換えることにします。



ここで考えなければならないのは、『出会い直し』という言葉です。

出会い直し』とは、次のように考えています。つまり…、

子どもにはたらきかけ、分析したりすることで、今までその子の見てこなかった部分(生活背景や、傷つけられ歴 等々)が見えたり、そのことで "見ていなかった[自分(教師自身)]"、 "あらたな見方ができるようになった[自分(教師自身)]" とも出会えること。


もっと言えば、今の学校体制の中では、とかく子どもを管理と支配の対象のように見てしまうのですが、そういった関係から、生活を共に考え、改善していく共同者としての関係に変えていく行為、だということが言えます。

そして、そういった「出会い直し」を経て、教師というだけで、子どもや保護者から不信感を持たれてしまっているところから、その信頼を回復していく時期が、【1】出会い直しと信頼回復の時代(4月~8月) だと言えます。

この時代の実践のキーワードは、次の三つです。

一つは、教師と子どもとの距離の問題。

二つ目は、子ども一人ひとりの分析。

三つ目は、子ども相互の関係性の分析。

この三つを屈指しながら、出会いなおしと信頼回復を進めていくのです。

それは、どういった場で行われるのかというと、

一つはやはり授業で。

二つ目は、授業外の時間で。

三つ目が、職員室で。

ということになります。

三つ目の、「職員室で」というキーーワードは、気がつかないだけに特に重要です。

自分自身が、職場の中のどういった力関係の中で仕事をしているのか、ということは、すぐに実践に反映されるからです。

そういった意味で、実践は学校づくりに常に開いてなければならないし、学校づくりの視点の無い実践は、真の意味で、子どもを成長させない、ということだと考えています。





ルールは子どもたちと一緒になって決めよう

教室の約束は、言うことを効くうちに押し付けるのではなく、子どもたちと一緒になって、ああでもない、こうでもないと、決めていくことが大切です。

若い頃、集中合図の約束を、先生が2回手を叩いたら先生の目を見る、と提案したら、キモいと言われたことがあります。
("⌒∇⌒")

じゃあ、口を見る!と、再提案したら、もっとキモいと言われました。
ヾ(≧∀≦*)ノ〃

みんなで大笑いしながら話し合い、結局、先生の方を見る、でいいのではないかと子どもたちが言って、それが教室の約束第一号になったことがあります。

「第三の教室」は子ども一人ひとりの権利を大切にする『子ども集団づくり』で

一斉・一律・競争の教室からあぶり出された子どもたちを受け入れ、安心と信頼、学びと権利にあふれた教室を「第三の教室」と呼ぶことにした。(第二は、特別支援が必要な子のための学級)

その役割を、特別支援学級や保健室、カウンセラー室や放課後の補習教室などが無意識に担っていたが、第一、第二の教室も、第三の教室にしていかなければならない。

それが、子ども集団づくりだ。

学級集団づくりとも呼んでいたが、集団づくりは学級を超えることもあるので、「子ども集団づくり」と呼んでいる。

子ども集団づくりの方法については、下記の書籍に詳しくまとめてあるので、参考にしてほしい。




第三の教室をつくるのが「子ども集団づくり」だ

"「困った子」は「困っている子」"、というフレーズは、確かにそう思うし、正しい見方だと思うのだけれど、あまり好きになれないフレーズだ。「困っている子」を上から見ているように聞こえるからだ。当事者性が感じられないからだ。

私たちが考えなくてはならないことは、「困らせている側の問題」……、そして「自分も困らせている側の一人」として、一緒になって、困らせることのない社会をつくっていく視点だ。

全ての子どもたちに、安心と信頼の教室と学びを

その為の、第三の教室をつくらなければならない。

それが、学級集団づくり子ども集団づくりだ。


  

学校のあぶりだし機能と「第三の教室」[塩崎造語:2019/04/12]

発達障害の子の報告数の急増。

特別支援学級の在籍数の増加。

研究が進み、受け入れ態勢が整ったのではなく、学校や社会の「あぶりだし機能」が強まったととらえる方が正しいのではないか、という思いが日に日に強くなってくる。

下駄箱のかかとの位置を数ミリ単位で決める、傘の柄の方向を統一する、給食を食べる時はしゃべってはいけない、掃除も黙働、話の聞き方は頷き方まで統一させ、発言のマニュアルも細かな語尾まで徹底させる。

時間を守り、誰とでも仲良くし、ケンカは許さない。思いやりを持っている言動が称賛され、感情的になることは評価されず、身の回りは常に清潔でなければならない。仲間同士では、嘘芝居コミュニケーションを強いられ、それができないと排除される。

そんな窮屈な学校や社会からあぶり出される子が増えていると考えているのである。

ある特別支援学級が、そんな子どもたちの「シェルター」になっているのを見せてもらったことがある。知的障害もなく、自閉症と診断された子どもたちが、学校や社会の管理・支配から抜け出し、自分のペースでゆったりと笑顔で生活しているのをこの目で見た。

学校に第三の教室が生まれつつある。





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塩崎義明(しおちゃんマン)の『公式メインブログ』です。教育問題について語ります。⇒ 管理画面

37年間千葉県の小学校で学級担任として勤務。退職後2つの大学で非常勤講師。生活指導・進路生徒指導、特別活動、発達障害と学級づくり等の講義を担当。2月、3月には小学校現場にも臨時講師として勤務。全国生活指導研究協議会常任委員。著書『教師と子どものための働き方改革』『学校珍百景』 他。黒猫大好き。

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ヨシムネ&ねね

しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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