中国との問題を子どもたちにどう教えればよいのでしょうか?現在3年生の担任なので、この問題は難しいと思うのですが、高学年を担任している教師のみなさんはどう教えていますか?
まず「排他的経済水域」を教える必要があるようです。
「排他的経済水域」とは、
"漁業や海底資源の採掘など経済的な活動をすることが認められている海域"
で、
"海岸線から200 海里(約370 キロ)までの海域"
のことです。
ここでは、外国の船は自由に通行できますが、漁業や海底の採掘などの経済活動は、権利を持つ国の許可がなければできません。
さて、日本と中国のように、海をはさんで両国が400海里ない場合はどうするのでしょうか?
そういった場合は、両国の主張する海域の中間点を両国の境にすることが国際法上の常識です。ゆえに日本は、この「常識」にのっとって、尖閣諸島周辺の海域も日本の排他的経済水域であると主張しているわけです。
ところが中国は、
"この地域は中国大陸の大陸棚部分であり、中国の排他的経済水域になる"
と主張しています。
ということで、次に「大陸棚」について考えなければなりません。漁業を教える時にはこの言葉はよく出てきますが、今回のように国境問題としてはあまりとりあげられませんでした。
大陸棚とは、大陸から陸地がなだらかに海底につながっている部分のことです。地質学的には同じ土地です。
ゆえに中国は、
"この地域は中国大陸の大陸棚部分であり、中国の排他的経済水域になる"
と主張しているわけです。
これらのことに、歴史的・政治的な背景や事実、そして東シナ海ガス田問題もあるのですが、今回は地理的な問題のみをとりあげてみました。
このように両国の主張が違ってきている場合には、両国の協議による、と決められています。しかしこの「協議」が今まであいまいだったり、あとまわしにされてきたことにも原因があるようです。
とにかく今後は、お互いに冷静に、一緒のテーブルについて話し合うことが優先されるべきだと思います。相手をいかに相手を制裁するかばかりを考えていては、お互いに未来はひらけないのだと思います。