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官制研修から学べること

全国生活指導研究協議会の全国大会が浦安明海大学で開かれています。

今日一日だけの参加も可能です。どうぞご参加下さい。要項はこちらです

さて、一方で、官制の研修も花盛りです。しかし私の経験からすると、官制の研修のほとんどは、文科省が最近どういうことを言っているか…、そしてそのことに対して現場はどのようなことをしなければいけないのか…、そんな話ばかりです。

今、現場でどのようなことが起こっていて、子どもたちのために、どのような実践が必要なのかといった、リアルな研究内容はほとんどありません。

また、意見を言うことは失礼だという雰囲気があり、前向きな意見の交換が無いので、内容が深まらないで終わります。上からの「ありがたい」お話を聞くだけ、といったことで終わります。ということで、ブログにこういったことを書くのは、とても失礼なことだと言うことになります。申し訳ありません。

さて、文科省のいい分は、時代によってころころ変わりますから、「前はこういっていたじゃないか!」「文科省が言っていたことを忠実に進めようと現場は苦労してきたのに、そういった取り組みをいまさら否定されても困る」といった声があがるのも官制研修の特徴。

しかし、上から言われたことを忠実に従う、礼儀とマナーを学ぶ場であると割り切ってしまえば、逆にいろいろなことが見えてきて、勉強になることも確かです。

全生研全国大会分科会のお誘い

全国生活指導研究協議会の全国大会が7月30,31日、8月1日の三日間浦安市の明海大学で開かれます。当日参加も受付けています。

全生研の全国大会のメインは2日目の一般分科会です。22の分科会に別れて、2本の実践レポートを参加者みんなで分析します。全生研はレポートをリアルに深く分析する方法を確立しています。

私はこの分科会で、"「荒れ・暴力」の指導と集団づくり-小学校-"を担当します。分科会の基調提案はこちらです

"「荒れ・暴力」の指導と集団づくり-小学校-"分科会の1本目の レポートは、高学年の実践です。地域のサッカーチームや野球チームに参加している男子を中心として荒れている学級についての報告です。

高学年レポートの分析テーマを「ちゃかし・ひやかし・いじめ⇒気遣いと友情のある学級」として、子どもたちが問題に向き合い、乗り越える力をつけるためにはどうしたらいいのかを参加者みんなで考えていきたいと思っています。

2本目は低学年のレポートです。ちょっかいや暴力、立ち歩きや抜け出しを繰り返す男の子のいる学級についての報告です。

トラプルを繰り返す子と担任との対話は見事です。なぜ共感的な対話が出来るのかをまず学んでいきたいと思います。

一方で、低学年の子どもたちが、彼のような子をどのように理解して、共に生きていく仲間として受け入れていくのかを私たちは学ぶ必要があると思っています。

この夏休み、上からの官制研修ばかりが続く中でこういった民間教育団体の研究会に参加する意味は大きいと思っています。全生研大会は全国から1000人を超える参加があります。土日、月で参加しやすい日程です。ぜひご参加下さい。

人間ドック

昨日は人間ドック。

年に一回の憂鬱で、面倒な日。

毎日飲んでいる7種類の薬の説明をしなくてはならない。

心筋梗塞になったことを話さなければならない。

目の血管がつまっていて、一部出血してていて視野が無い部分があることを話さなくてはならない。

そしてそれらはすべて、血糖値が高いことに原因があること、定期的に病院に行っていること、週に3回は6km走っていること、……、それらをみんな説明しなければならない。

学校の養護教諭には、人間ドックの結果をすべてコピーして報告しなければならない。

再検査を指示されていることについては、必ず病院に行って、その検査結果も報告しなければならない。

しかし、毎年再検査の項目が多すぎて、すべての病院に行けない。

~しなければならない、~しなければならない………。

水中ポートボール

学校の水泳指導は、本校では自主参加になっています。ということで、学年が上に行けばいくほど、参加者が少なくなってしまいます。

午前中の指導は、2コマあります。1コマ目は、1,2年生。2コマ目は、3,4,5,6年生にしてあります。

2コマ目に行ったゲームで評判が良かったのが「水中ポートボール」。

1.チームを二つつくります。この時は、5年生VS3,4年生にしました。(6年生は参加者ゼロ)

2.プールの縦サイドに、教師が一人ずつ座ります。

3.ポートボールのように、それぞれの先生にボールを渡せば1点。

4.ボールは、2つ使いました。

5.ボールを持ったら動けません。パスしかできません。

6.ボールを持っている人には、触れないし、ボールも取ることもできません。相手のボールを自分たちのボールにするためには、パスをカットするしかありません。

7.得点が入ったら、教師は子どもたちがいない場所にボールを投げてあげましょう。

お試しください。

大声を出すくらい喜んだ経験

なでしこジャパンの優勝の瞬間の彼女たちを見ていて、自分が生きてきて今まで、仲間と抱き合い、大声を出して喜んだ経験ってあったかなあ…、と、ふと思いました。

思い出せないということは、おそらくなかったのでしょう。

自分自身、やった!と思った時にも、その集団から少し距離をおいて、小さくガッツポーズ系の人間であったこともありますが、やはりああいった感情を爆発させることができることについて、うらやましく思うことがあります。

さて、子どもたちには、大騒ぎができる・できないは別として、仲間と一緒に喜ぶことができる生き方をしてほしいと思っています。

仲間と一緒になって目標をもって、それが達成できたら一緒になって喜ぶこと…、そんな仲間をつくることができる子になってほしいと思いました。

低学年の子どものトラブル

昨日に引き続き、全生研全国大会の私の分科会で報告されるレポートを読んでいます。

2本目の報告は、低学年の学級です。その中で、こんな子どもが出てきます。こういった子が増えてきているのも最近の小学校の傾向です。2年生の教室です。

・いきなりA子の肩を突然蹴ったり、B子を叩いたり…
・列に強引に割り込んで、注意すると教室を出て行く。
・給食でデザートのジャンケンに負け、怒って教室を出て廊下のロッカーをガンガン叩いて鳴らす…
・授業中すぐに席を離れ教室を歩き回る。注意すると教室を飛び出していく。
・自分が手をあげたとき、担任が他の子を指名すると、教室を出て行こうとし、止めようとすると、「うざいねん」「死ね」と言い始める。
・気に入らないことがあると、トイレやダンボールの中に立てこもる。
その他……

「ああ、こういう子、いるいる」と、頷いている教師のみなさんがたくさんいるのではないでしょうか。

いくつか考えなくてはならない視点があります。

1.こういった子をどう理解するか。なんでもかんでも「軽度発達障害」「ADHD」として、その子が発信しているメセージを見逃してしまう傾向はないか?

2.日常的に、そしてトラブルをおこした時に、担任はその子とどう個別に対話していけば良いのか。これは、1番に書いた、その子をどう理解しているのかと深く関わっています。

3.周りの子に、その子をどう理解させ、共に生活する仲間として受け入れさせるのか。指導の対象は、実は、その子ではなく、まわりの集団だったりします。その指導がないと、その子も変わらないというのも事実。

これらのことに加えて、さらに最近の大きな課題は、他の子の保護者にその子を理解してもらうということ。こういつた子がいると、授業がなかなか進まなかったり、その子から暴力を受けたりして、まわりの保護者のみなさんから、どうにかしてほしいという声があがるのが最近の傾向です。

実は、そういった声が強すぎて、担任はついついその子を「押さえるだけの指導」になってしまい、結果的によい方向に向かないということが多いのです。

こう考えてみると、教育というのは、担任と子どもたちだけの関係だけでは進まないこと、他の職員や地域、保護者のみなさんと一緒になってすすめていくものであることをあらためて感じるのです。

全生研大会のレポートの中から

全生研全国大会に報告されるレポートを読んでいます。

高学年の子どもたちの様子がリアルに報告されています。

・注意されても「はい、すみません」と言いながら、ニヤニヤしている。
・注意されると、「えっ?なんでいけないんですか?」と横柄な態度をしたり、「おれだけじゃありません。なんで~には注意しないんですか?ひいきするな」と居直る子もいる。
・できない問題にぶつかると、「あああああ」とわざと大きな声を出してみたり、「なにこの問題?ふざけてんじゃねぇよ」などと聞こえるようにぼやいたりする。

まあ、こんな状況は軽い方で、実際はもっと投げやりだし暴力的。そしてこれに女子の言動や友だち関係のドロドロが加わるわけです。最近の高学年の子どもたちは、本当に大変です。レポートを読みながら、全国どこでも同じように大変なんだなと、ため息をついてしまいました。

こういった状態を保護者に見せたらいい、という意見もありますが、こうした子どもたちはなぜか親の前ではおとなしくしているものですし、親に叱られて次の日からいい子になるとは思えない。むしろ、親にちくったと、教師と子どもたちとの関係が逆に悪くなるだけです。

しかしどっかに突破口を見いださなければならないわけで、こうして日常的に学び合ったり、全国大会の報告を読んで、意見を闘わせたりしています。

実は、自分的には、どうすればいいのかの答えは出ているのですが、実際にその答え通りに実践するのは難しいということ。様々な制約や壁が立ちはだかります。

ということで、私たちは教師を続けている限り、勉強し続けなければならないのだと思っています。

全生研全国大会当日受付大歓迎

7月30、31、8月1日の三日間、千葉県浦安市明海大学にて、全生研全国大会がひらかれます。

大会要項は、こちらのページからダウンロードできます。

予約の締め切りはすぎていますが、当日受付もあります。

当日明海大学に来ていただき、受付場所で手続きをしてください。

2日間だけの参加(5000円)、1日だけの参加(3000円)もOKです。

土日を利用して参加しやすくなっています。

教育委員会の後援もあるので、心配なく参加できます。

どうぞお気軽にご参加下さい。

命を大切にする夏休みに

私は学年主任の他に、モラールアップ委員会の担当になっています。

「命を大切にする夏休みに」……。

本校モラールアップ委員会から、職員に対して発信したメッセージです。

"教師は夏休みがあっていいね"、なんていうのは、勘違いもはなはだしい、と言わざるを得ない時代になっています。特に若い人たちは、命を削られるような研修に追われます。そして現に昨年の夏、若い教師の尊い命が失われています。もう二度とあのような悲しい出来事が起こしてはいけません。

無理をすることはかっこいいことではありません。もしそれがかっこいいのなら、かっこわるく生きることの大切さを訴えたい。

体調を崩したなら、病院に行きましょう。行政は、物理的にも精神的にも、"病院に行くことの保障" をするべきです。

一人暮らしの職員は、日常的に誰かとつながっている生活をおくりましょう。一人だけの生活は、とても危険です。

終業式の日に、上記のようなことを書いたプリントを配布しただけなので、きっとあまり重く受け止めてくれていないのかもしれません。

しかし誰かが、こういったことを言い続けていかないと、歯止めが利かなくなる気がするのです。

1学期最後の授業

1学期最後の授業は社会科でした。

しかし雑談風の社会科になってしまいました。

まず、なでしこジャパンの試合を見た子は?と聞くと、7,8名/37名中でした。祝日だったとはいえ、やはり子どもにはきつい時間帯。

次に、どこで行われていたのかの発問。ドイツ。

ドイツのどこなのか?フランクフルト。

さっそく地図帳で、フランクフルトの場所を確認。同じ名前のソーセージがあるという声があったので、ソーセージのつくり方についても話をする。

さて、なでしこジャパンがアメリカと対戦するまでに決勝トーナメントで戦った相手の国を確認。ドイツ、スウェーデン、アメリカ。そしてそれぞれの国の首都を地図帳で確認。

スェーデンは日本と戦う前にどこと戦ったのか?という質問があったので、確かオーストラリアじゃなかったか?として、オーストラリアの場所と首都を確認。

オーストラリアといくつかの国の国旗にはイギリスの国旗がまじっている、という声があったので、それはなぜなのかをみんなで考えてみる。植民地ではなかったのか?の声が上がる。

といった、授業になりました。

まあ、こういった、最近の話題を取り上げながらの雑談風な授業があってもいいのだと思うし、逆に必要なのではないだろうか?とさえ思っています。

ねらいはなんだったのか?などというヤボな質問はなしです。(笑)

今日が終業式

千葉県浦安市の学校では、本日が終業式です。本校は3学期制なので、今日で1学期が終わります。

ということで、この4ヶ月間を振り返る必要があるなぁ、と思っています。

以前、何かの時に書いたように思うのですが、今は、子どもたちや保護者が、最初から学校や教師に不信感を持っているのが普通です。この傾向は年々強まっているのを感じています。

そして、批判的な意見を持っているのならそれを言ってくれればよいのですが、難しいのは、無関心・無視 (学校と関わっている暇などないというスタンスも含みます) のケースです。そういったケースの場合は、「知らない」「聞いていない」という声があがり、やはりそれも不信感につながっていきます。

子どもたちや保護者が学校や教師に強い不信感と、無関心さの対象であることに気づいているか・いないかの違いは大きいです。それに気づかずに (実は気づいているのに目を向けず)、あいかわらず、子どや保護者は学校や教師に一方的に協力するものであるといった考えを持っている教師はさらにすれ違いや相互不信を生み、お互いが傷つくことになります。

子どもたちや保護者が学校・教師に不信感を持っていたり無関心であったりすると、子どもたちの学習意欲は極端に低下します。(正確に言うと、学校で行う学習に対する意欲です)

どうしてこんな関係になってしまったのかは、今回は詳しく書きません。それは教師の個々の質や力量の問題ではなく、国の教育政策が生み出してしまったものであるとだけ今回は書いておくことにします。(これは、教師個々の課題を問題にしないということではありません。念のために)

前置きが長くなりましたが、この4ヶ月を振り返ってみると、子どもたちや保護者のみなさんに、信頼を回復してもらうことに力をそそぎました。これは今年だけでなく、また、自分だけでなく、すべての担任教師のここ数年の1学期の大きなテーマであると考えています。

具体的には、
・子どもの意見を丁寧に聞くこと。
・保護者のどんな小さな疑問についても、丁寧に応答していくこと。
・教師や学校が打ち出していく指導についても、子どもたちの意見を聞くこと。場合によっては、話し合うこと。(学年に応じて)

さて、そういった視点でこの4ヶ月を振り返ってみると、点数で言うと、75点くらいかなあ……。

80点が合格ラインだとして、そこに今一歩届いていなかったように思います。関係は修復しつつあるも、信頼とまではいっていないという感じです。

これは、子どもたちの声を引き出せても、話し合いにまでもっていけなかったことや、保護者のみなさんには、小さな課題が多すぎて、その一つひとつまで丁寧に応答できていなかったのではないか?ということです。

これらの課題をこの夏休みにさらに分析して、2学期にそなえたいと考えています。

サッカー少女が増えますね

なでしこジャパン、世界一!!

早朝まで起きていて見ました。リードされては追いついて、最後はPKで勝つというドラマチックな展開に感動しました。

経済効果は1兆円を超えるとか言われていますが、私は「教育効果」という言葉を使ってみたいと思いました。下手な道徳の授業をするよりも、何倍もの教育効果があるのでは?それだけ、日本国民の心をゆさぶりました。

これで、サッカーをする女の子が増えるのだと思います。地域のクラブチームも積極的に女の子を受け入れ、女の子の大会も増えるかもしれません。女の子にとっては、スポーツの選択師が増えていいことだと思います。

さて…、他のスポーツでもそうですが、日本は、女性がスポーツをすること、そして続けることをもっと保障した方がいいと思いました。女性のプロスポーツがもっと増えてもいいのかもしれません。

そんなことを考えさせてくれた、なでしこジャパンの優勝でした。

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しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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