明日が卒業式です。
若い職員が日の丸にアイロンをかけていたので、
「こがすなよ~、こがしたりしたら、O市だったらクビだな」
と冗談を言ったら、通じなかった……。本気にしてしまったのかも……。
さて卒業式の会場(体育館)は、紅白幕で囲まれます。
以前は、在校生の心のこもったメッセージ的な装飾で飾られたものですが、卒業式は「儀式」なので、そういった子どもたちの作品はのぞましくないという理由で、紅白幕になっていった経緯があります。しかし卒業式に紅白幕っていうのは、自分的にはどうもしっくりこない。みなさんの地域ではどうなのでしょうか?
さてこの紅白幕。前の前の学校で会場を紅白幕にしろと上から言われた時に、なぜ儀式に紅白幕がふさわしいのか説明してくれと言ってみたら、上の方は誰もまともに答えられませんでした。
紅白幕は儀式というよりも、おめでたい席で使われるのではないでしょうか?確かに卒業式はおめでたいのですが、儀式だと言うならば、ちょっとイメージが違うと思うのですが……。
ではこの紅白幕。なぜ「おめでたい」のでしょうか?諸説あるようです。
(1) 源平の合戦では平氏は赤、源氏は白としてお互いを分ける旗の色だったと言われてます。これは、紅白を交互に並べることで争いごとのない平和の象徴として、おめでたい席に使われるようになったという説。
(2) 赤は出生、白が死を表し、人の一生をあらわすという説があり、その赤と白を組み合わせることによって人の一生そのものを表しているという説。
(3) 昔の漁村の人はおめでたい事があると海老を食べました。ゆでて皮をむくと赤白のしましま模様に変化するその海老から、その二色がおめでたいものの象徴となり、その表象した幕が紅白幕だという説。
(4) 昔の農村の人はおめでたい事があると、包丁を入れると赤白になり彩りが綺麗な赤カブを食べる風習があり、それが発祥だったという説。
(5) 昔の町人はおめでたい事があると、高級品の白ごはんに梅干を乗せて食べたことから、めでたいことを紅白に仮託し、その表象、具現化した舞台装置が紅白幕という説。
ちなみに、紅白幕の「紅白」はなぜ「赤白」とせずに「紅白」とするかという話ですが、これは「赤」を漢語に用いて「セキ」と音読みする場合、「赤裸々」「赤貧」などのように「裸」「むき出し」などの悪い意味を持つためであるとされています。そのため、おめでたい席で使用するものは、「紅白」になったと言われています。
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