5月の下旬…、特に運動会がこの時期にある学校は、学級が荒れてくる傾向があります。
春の荒れは、教師の指示が通らなくなってくることが多いです。
※ちなみに秋の荒れは、子ども同士のトラブル(いじめ等)が起こってくるという形で荒れることが多いです。
なぜそういったことになるのでしょうか?
一つは、対教師について、子どもたちがその距離を見切ってしまうということです。つまり、どこまでが許されて、どこまでが許されないのかがわかってしまうということです。
二つ目は、運動会などで、強い指示に慣れしまうということ。運動会などでは、全体を指導しなければならないので、それに合わせることのできない子をどうしても強い指示で従わせようとしてしまう傾向があります。すると、強い指示を受けた子どもだけでなく、それを見たり聞いたりしている子どもも、そういった強い指示に慣れてしまうということ。したがってこれからは、さらに強い指示を出さなければならないという悪循環の中で、子どもたちとや保護者との関係がどんどん悪くなっていくといった悪循環が起こります。
三つ目は、教師間で、自分がまわりにどのように評価されているのかがとても気になってくる時期であるということ。実は誰もそんな見方はしていないのですが、お互いにそんなことが気になってくるという現象が起こってくるのがこの時期です。
こんな時期に注意しなければならないことを書いてみます。
(1) もう一度、学級集団づくりについて、最初からスタートするつもりで見直してみること。
(2) 子どもたち一人ひとりときちんと向き合って、子どもたちの声や話を聞きながら、指導にあたること。けっして上から強引に指導することのないようにすること。
(3) 子どもたちだけでなく、教師同士の応答関係を密にすること。公的な関係だけでなく、プライベートな関係の中での相談も大切にすること。
参考になれば、と思います。