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三猿の隣の親子猿

今年の修学旅行での、個人的な発見は、三猿の隣の親子猿の彫刻はすばらしい…、ということ。

今まで何度も見てきたはずなのに、なぜか今年はこの彫刻がとても気になりました。

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そもそもこの猿の彫刻は、左から右へ8ページの絵本「三猿の物語」になっていて、猿の一生を描きながら人の生き方を伝えているものです。気になったのは、その最初の一枚。「手をかざした母猿が子猿の将来を見ている。子猿は信頼しきって母猿の顔をのぞき込む。」という絵になっています。

すてきだなと思ったのは、子どもの表情。安心しきって母親を見ています。作者は、この親子関係(安心と信頼)を描きたかったのではないかと思いました。親子にとって大切なことは、安心と信頼だと……。

今の日本の親子関係はどうでしょうか。子どもにとって安心と信頼の関係になっているでしょうか?ここまで親子関係を追いつめているものはなんなのでしょうか?学校はその「追い込み・追い込まれ関係」を再生産してしまってはいないでしょうか?

そんなことを考えさせられた一枚でした。

みんな大変な思いをしていることの実感

27,28日は日光修学旅行でした。

この時期に修学旅行を行う学校が多くて、いくところ、いくところ、渋滞状態で、予定していた日程がおせおせになってしまい、かなり焦りまくった修学旅行になってしまいました。

東照宮では、陽明門前の集合写真で大渋滞。

戦場ヶ原では、赤沼のトイレが渋滞。バスが駐車場に入れない状態。もちろんハイキングコースでも大渋滞。

湯ノ湖、源泉の早朝散歩、華厳の滝、昼食場所、おみやげの買い物場所、それぞれ大渋滞。

[雨の華厳の滝]
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文科省の、全国どこでも同じことをやりなさい!の弊害だと思いました。どこでもここでも同じことをやろうとするのですから、渋滞するにきまっているじゃありませんか!

独自性が許されない今日の日本の教育現場の弊害を体で体験してきました。

ただ、子どもたちにとっては一生の思い出になったのでは?と思っています。何度か修学旅行を経験してきましたが、とても良い修学旅行でした。

異常な忙しさ

日本の学校はこんなことでいいのだろうか?と疑うほどの異常な忙しさ。教師になって今日まで、ここまでわけのわからない忙しさに振り回されたのは初めてかもしれない。

これはおそらく、教育基本法の改悪の具体的な手だてが教育現場に降りてきた時期であるからだと考える。つまり、上から降りてきたものは必ずやらなければならないという、国のための教育のトップダウン。

キャリア教育にしても、わけのわからないまま一方的に導入されてきた。それをまともに請け負って、本校では小学校から職場体験を実施する。職場体験そのものは子どもたちが主体的に学習できる教材になる可能性があるのだが、だったら他の活動や学習内容を減らさなければまともな指導はできないということ。今までと同じ大きさのコップの中に今まで以上の水が入るわけがないということ。修学旅行の準備と平行して準備を進めている。

先日の教育委員会の学校訪問にしても、"国が定めた学習指導要領をまず頭に入れることが第一だ" としつこく話すのだが、自分としてはまず頭に入れるのは子どもたちの実態ある。全国共通の学習指導要領の目的がどんな地域にでもあてはまるとでも思っているのだろうか?そんなことを知らせるためだけの大騒ぎな学校訪問。上で決めたことを徹底させることもまた教育基本法改悪の影響。今月は特にそれに振り回された。

学級費の監査の時期とも重なった。担任がお金を扱うことに以前から疑問を提起してきたが、今まで保護者が行ってきた地域も、最近では責任上の理由で担任が扱うようになってきたらしい。ものごとが逆行している。(私は、そのための事務職員を増やすべきだという考え)

毎日のように学年練習が続いている小中音楽会の合唱・合奏練習。修学旅行から帰ってきて、2日登校して本番。これもまた異常な日程ではあるが、唯一、忙しくても癒される指導場面。子どもたちの歌声がそれほどすばらしい。音楽の先生には感謝感謝。

それでなくても忙しい日本の教育現場。それでなくても行事が多くて、しかも難しい年頃の6年生。

こういう時にこそ、子どもたち一人ひとりの声や表情に耳を傾け、きちんと向き合わなければと思う。

★今日から修学旅行!天気よ、良くなれ!!

明日から修学旅行

明日から一泊の修学旅行です。行き先は、日光方面。

1日目が、日光東照宮の見学と、戦場ヶ原のハイキング。夜は肝試し的ナイトハイキング。

2日目が、華厳の滝と、日光彫り体験学習。

学校側は校外学習としての位置づけ。それに対して子どもたちはレジャー感覚で思い出づくりがメイン。スタート地点ですれ違いがあり、それがいろいろなところで出てしまうのが林間学校よりも修学旅行。

教師はイライラ。子どもたちはフワフワ。

私などは、もう何度も経験しているので、子どもたちと一緒に楽しんでしまおうというスタンスに立ってしまうのですが、他の先生たちはいい意味でまじめなので、きっと、しおちゃんマンはいいかげん…、と見えるかも。

150人以上の人間が大移動するのだから、臨機応変な指導が大切なのですが、けっこうそれが、色々な意味で疲れるのです。

ブログは一日お休みかな?

イーモバイルWi-Fiがつながれば、更新できるのですが、無理そうですね。

ケータイで撮った写真くらいはアップできるかも。

では、いってきます!

授業あそび:川柳ゲーム

よくやる授業遊び、「川柳ゲーム」を紹介します。

◎手順
(1) 教師が、秘密で、575の最初の5を考えます。
(2) 班で、後ろの5を考えて発表します。
(3) 教師が秘密にしておいた最初の5を発表します。
(4) 最初と最後がつながるように真ん中の7を考えられた班が合格。
(5) アイデア賞、ユーモア賞なども決めると盛り上がると思います。

授業あそび:新聞記事から漢字書き取り大会

最近「授業あそび」という言葉を使っています。「授業あそび」は、学習ゲームや集団ゲームという言葉と区別しています。

最近「授業あそび」とは……、

一つは、「教師にあそび心」があるということです。ここでいうあそび心とは「あっと驚かせる、意外性のある導入や流れ」「教科書にない素材の利用」などがあげられますが、大切なことは、そういったあそび心を持つことで、子どもたちの「顔」が見え……、子どもたちの「声」が聞こえてくるということです。

二つ目は、子どもたち同士の「つながり方」を問う授業という意味です。たとえば、グループ対抗のゲーム的な要素をもった要素を意図的に取り入れることで、子どもたちに多様なつながり方を指導できます。

三つ目は、上記の内容を取り入れることで、何よりも子どもたちが教室の主人公として登場できるようにする、ということです。主人公とは学びの主体であり、その学びを通して未来を切り拓く力をつけるということです。

最近、国語の時間、最初の10分間でやっている簡単な「授業あそび」を一つ紹介します。

●新聞記事から班対抗漢字書き取り大会
(1) 新聞記事から話題となっている言葉を選んで、その漢字を書く。
(2) 班ごとにミニホワイトボードを渡して、班対抗で行う。
(3) 習っている・いない、にこだわらずに出題する。
(4) 政治編、スポーツ編、テレビ番組編……等々、それぞれから出題すると楽しい。
(5) 正解を紹介しながら、その言葉の意味や、記事についての意見交換も行う。

修学旅行は「行軍」がルーツ

さあ、いよいよ今週の木、金曜日が修学旅行です。

ところで修学旅行っていつごろから始まったのでしょうか。さっそくそのルーツを調べてみました。

するとなんとそれは、軍隊の行軍がルーツだというのです。つまり、軍事教練の行進です。

明治時代、東京師範学校にも、次々と、しかも強引に、この軍隊色が持ちこまれようとしていました。師範学校の先生たちは、それがとても不満だったようです。行軍旅行(行進しながら旅行する)を実施するようにという指示があったときにも、

「行軍を行なうだけというのは我が校教育の趣旨から見ておかしいじゃないか。当然のことながら学術研究という目的を持つ旅行でなければならないだろう」

と、東京師範学校の先生たちは考えました。

そうして各教科の教員にも旅行の引率をさせ、行った先々で生物や鉱物の標本採集とか史跡探訪などといった「学術研究」の要素を採り入れ、これを「修学旅行」と名づけたのがコトのはじまりだということです。

当時の学校の先生たちの意地を感じさせるエピソードですね。

今の教師にも、こういった心意気がほしいものです。

55歳になりました

今日で55歳になった。

若い時に考えていた55歳という年齢は、ものすごい超超ペテラン。自分がその超超ペテランになったのかなあ…、とあらためて思う。

自分で一番変わったと思う事は、キレなくなったこと。管理職や同僚に、若い時はかなりキレていた。まわりはさぞ扱いにくかったろうと思う。

では、キレなくなったことはいいことなんだろうか?……と一方で思う。

いい意味で、真剣に怒ることを忘れてはいけないのではないか、

なんてもかんでも、うまく、まるくおさめようと考えるのは、必ずしもいいことではないのではないかと、最近特に思う。

今の若い人たちは『人間関係トラブル回避能力』が高いのだが、それも必ずしも良いことばかりではないと思う。過度な気遣いが、自らの自由と権利を奪っていないだろうか?

さて、現役残り5年間。教育現場にどんな足跡、いい意味での "爪痕" を残そうかと画策中。

ボロボロになってしまった体に、もう一度ムチを入れて、ラストスパートしていこうと思っています。

だめだだめだ全然ダメだ!

来週修学旅行。

帰ってきたらすぐに市内音楽発表会。

音楽発表会が終わったらすぐにキャリア教育の職場体験。

この三つの準備や指導を平行して取り組まなければならない。

三つのことをすべてきちんとやろうとして、みんな中途半端だ。

全然ダメだ!

子どもたち一人ひとりの心の声が聞こえなくなっている。

少しのことで腹が立つ。

だめだ、だめだ、全然ダメだ!

深呼吸して気持ちを落ち着かせたら、忘れていたやらなければならないことを思い出してしまった。

こりゃだめだ。

どうしたらいい?

バスレクの難しさ

修学旅行のバス席を決めました。

最近は、バス酔いする子は少なくなったのですが、自分はバス酔いすると思っている子は増えています

これって、かなり意味の深い傾向。掘り下げれば今の子どもたちのことの一端が理解できそうなのですが、今回は掘り下げません。

さて、バスの中で行うレクレーションは、バスレク。

しかしこのバスレクがけっこう難しい。

盛り上がるかどうかは進行役の子の力量にかかってしまうのですが、もりあがりにのっかってやろうというまわりの意識も大切です。やけくそで盛り上がるくらいが調度いいようです。

なぜバスレクが難しいかというと、みんなの顔、表情を見ることができないからです。

逆に考えると、普段の授業では、子どもたちの顔や表情を見ること、その反応に合わせて話をしたり授業をしたりすることが大切であることがわかります。

バスレク係が準備を始めました。

今年はどんなレクが出て来るのか、楽しみにしています。

国のための子どもづくりと、子どものための国のあり方と

自民党総裁選に安倍氏が立候補していることに驚いています。

彼は、教育基本法を改悪してしまった時の総理大臣でした。

あの時から日本の教育は、国のための子どもづくりが前面に出され、教師も子どもたちもどんどん追いつめられていきました。国のために必要でない子ども、国のための教育ができない教師は、ダメな子・問題のある子、ダメ教師という烙印を押されるようになりました。

そして最近では。国のために必要でない人間は、自己責任が強いられ、責任がとれない者は、"甘えている"、"さぼっている" と、さらに追い落とされ、嘲笑するような勢力が幅を利かせてきています。

子ども世界は大人社会の反映です。子どもたちの世界に「いじめ」がなくならないのは、ある意味、当然なのかもしれません。

私たちは、国のための子どもづくりではなく、子どもたちのために国がどうあるべきかを考えなくてはならないのだと考えています。

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ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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