2013/04/30
教師が自らを追いつめる学校
どこかの学級や学年がうまくいかなくなって、担任が休んでしまったり、病気になってしまったりする学校があります。それが毎年続く学校もあるようです。毎年誰かがそうなってしまうのだから、教師個々の問題ではなく、学校体制や、職員室内の人間関係の問題だと思うのですが、その原因はなかなか見えにくいのです。そこで、そういった学校になってしまう原因を思いつくままに整理してみました。●学級崩壊が起きたり教師が体調を崩したりする学校とは。
(1) 子どもの権利よりも「しつけ」を前面に出している学校。子どもたちや保護者の声をきくことなく、子どもには教師の言うことをきくこと…、そして保護者には一方的に学校に協力することを強く要請する学校。
(2) それがうまくいかない時には、子ども批判、保護者批判を繰り返す学校。
(3) また、そういった「しつけ」ができない(しようとしない)同僚に対して批判的な目で見る学校。教師個々は、そんな目で見られないように、「ちゃんとやってますポーズ」をとり続けなければならない学校。また、自分が批判されないように、批判対象を探し出し始める学校。まさに、いじめの構造。
(4) 一見きちんとしていても、子どもたちや保護者との信頼関係ができていないので、何かのきっかけで子どもたちが荒れだす。また、そういったきっかけがなくても、子どもたちのかげでのいたずら・いじめが繰り返される。しかし、担任はそれが見えていなかったり、見えていてもそれを報告すると自分が批判されるので、一人で抱え込み、やがて体調を崩していく。
さて…、こういった学校になってしまうのは、必ずそれを推進する人がいるはずです。おそらく、それが(しつけ優先主義) "良かれ" として推進しているのだと思うので、そういった指導に対してきっちりと理論的に批判していかなければならないと思っています。
※しつけを否定しているのではありません。むしろ大切なことです。しかし、それを優先しようとしたり、それが全てである、と考えたりしていることを批判しています。
最近では、日本型ゼロトレランスが推進されようとしています。ゼロトレランスが推進されると必ず上記のような学校が増えるでしょう。そんな学校で一番つらい立場になるのは、子どもたちであることを忘れないでほしいです。