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2ヶ月たちました

新しい学校に赴任して、2ヶ月がたちました。

昨年度に続いて6年生の担任。幸いに、子どもたちや保護者のみなさんに恵まれて、毎日楽しく指導ができています。しかし、正直なところ、まだまだ慣れない……。

仕事の段取りも各学校によって少しずつ違うし、大きな取り組みの方法もすこれまた少しずつ違う。でもそんなことはすぐに慣れることができます。やはり一番難しいのは、人間関係。

自分は同僚とどういった距離で話せばよいのか…、それを判断するために、自分はどう見られているのかとか、逆に気を遣わせてしまっているのではないかとか、いろいろ考えてしまう。

こんな状況だから、公的な会議で発言など、まだまだできません。おかしいな?意見を言った方がいいかな?と時々思うことがあるのですが、集団との距離のとり方がわからないのでなかなか発言できません。

これは子どもたちも同じでして、人間関係がわからないと…、自分が集団の中でどのような位置にいるのかよくわからないと、なかなか発言できないということだと思います。

発言力、行動力というのは、それぞれの力だけの問題ではないということだと思いました。

言い訳

最近の子どもたちがすぐに言い始めるのが、「でも〜」「だって〜」「自分だけじゃない〜」「どうして自分だけ〜」。

そして今の子どもたちは「仕返し主義」です。しかも、何年も前のことを理由にして攻撃的な言動をとることも特徴の一つ。たとえば、どうしてやったの?って聞くと、○年生の時にやられたから〜、と言い訳をし始めるということ。本当にそんな前のことについて仕返しなのか、それとも、やった理由が自分でもみつからないので、ずいぶんと前のことを持ち出してきたのかわかりません。ただ、ずいぶん前にやられたことを覚えていることだけは確かなようです。そしてそれが言い訳の材料になっている。

しかしまず今回は、仕返し主義のことではなく、言い訳のお話です。

結論から述べると、子どもって言い訳をするものなのです。

理由は、自分がしたことについて、叱られたくない、嫌われたくないという気持ちが大人よりも強いからです。だからまず、子どもの言い訳を辛抱強く聞いてあげるべきなのかもしれません。

しかし、それをそのままにしておいては、ごまかしがきく関係になったり、反省が出来ない結果になったりしてしまいます。

そこで、次は、過ちの事実を確認し、その過ちを繰り返さないためにはどうしたらいいのか、一緒になって考えることだと思います。つまりそのことが、反省・振り返りができる子に育つことにつながるのだと思います。

◎話を聞く−事実確認−原因や教訓を一緒に考える

そんなシンプルな流れのイメージで良いのではないでしょうか。

△言い訳を即否定して話も聞かない−事実確認をせず過ちを一方的に決めつける−責任をとらせたり反省を強要する

そんな流れになっていないか、自分でも注意していきたいです。

最近はLINE

最近、LINEの利用が多くなっています。

個人的なメールはもちろん、集団づくり研の連絡・交流、地元サークルの連絡、新刊本の打ち合わせ、若い教師のみなさんとの対話等々、それぞれのグループをつくって利用しています。

PCでも、同じアカウントで利用できるようですが、私のMacではOSのバージョンが古くて残念ながら利用できません。ゆえに、私の場合は長文はちょっと無理。

雑談系のグループには、ツイッターでつぶやいた印象的なつぶやきや、ぜひ読んでほしいブログ情報も流しています。

気に入っているのは、既読の表示とスタンプですねぇ。スタンプだけで返信ができる場合もあることにびっくりです。

ただ、あまり調子にのって、中高年にありがちな、調子にのった書き込みや、交流を強いてしまうことに注意したいです。

より「下」をつくることでしか……

いじめられていた子がいじめをしている。

バカにされがちな子が、自分でもバカにできる子を必死にさがしいる。

自分より「下」をつくることでしか自分を守れないかのように…

日本の子どもたちにとって仲間を見下すことは、自分を守ること…

そして、上っ面の「ナカマ」をつくること…

仲間を見下すことでしか一体感、まとまり感を得られない子どもたち…

悲しすぎる日本の子どもたちの関係。

仲間づくりの指導ではなく…

学び合いの指導でもなく…

今こそ、集団づくりの指導が求められている。

書籍:大泉エッセイ 僕が綴った16年

かなりの売れ行きのようで、どこの書店に行っても見つからず、amazonで予約して購入しました。

大泉洋さんは好きな役者さんの1人です。

演技でも、トークでも、自分が生かされる距離感(自分をどの位置に置くか)を自然にとれる方だと思っています。

本はまだ読み始めたばかりですが、文章も、かなりおもしろいです。


しおちゃんマンカード

どの教室にも「がんばり賞」なるものがあると思うのですが(どんな子やグループにあげるのかは今回は触れません)、今年のしおちゃんマンクラスは、「しおちゃんマンカード」をあげています。

私の場合、学級づくり初期に、何かを達成したグループにあげるのですが、これがけっこう人気が出てしまいました。作り方は簡単。名刺などをつくるマルチカード(10面)に、しおちゃんマンキャラのメンバーをプリントするだけ。

学級づくり初期に限定しようと考えているのは、最初の意欲付けのためであって、大切なのは成果や結果ではなくて、その過程であることを今後指導していきたいと考えているからです。

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貴族のくらしの授業

24日金曜日に、教育委員会の学校訪問がありました。全クラスにそれぞれ教育委員会の方々がはりついて教師や子どもたちの様子を見て、指導する、といった内容です。(学校運営全般に関しても指導を受けます)

6年1組は、社会科をするように指示があったので、平安時代の貴族のくらしについて授業しました。貴族の住んでいた「寝殿造」の様子、蹴鞠などの遊びについて、十二単衣を身にまとった女性の様子。そしてこの女性たちが、のちに国風文化と呼ばれる日本風な文化をつくっていったこと。授業は、しおちゃんマン得意の、グループ対抗クイズ大会形式にしました。

<例> ※他にもたくさん。
・十二単衣は、当時多いときは何枚着ていたという記録が残っているか。
・その重さは?
・当時の女性は扇で顔を隠していることが多かったのはなぜ?

また、現在「美人」と言われている女性と、当時の美人と呼ばれていた女性との違いについても学習しました。たとえば、今は小顔が美人の条件の一つだそうですが、当時は、顔が大きくて白いほうが美人でした。しかもそれには、しっかりとした理由があったのです。(ヒント:寝殿造の照明と関係あり)

文化や考え方というのは、それ独自で発生するものではないということ…。「美人」についてもしかり。その背景に、きちんとした社会的な理由があるものだということかもしれません。そういった目で今の時代についてみていくと、また新しい見方ができるかもしれませんね。

「自由」は「共同」で守る

自由というのは実はそこに「共同」があるというお話。

自由とは、個で勝手に動いたり、個で責任を負うことではないことをあらためて感じています。そういった動きは、逆に自由を失う動きです。

実践の自由は守られなければなりません。子どもを目の前にした教師の実践やアイデアが生かされない…、つまり保障されない現場は、子どもたちにとっても不幸であると言わざるを得ません。なぜなら、子どもたちからしてみたら、自分たちとは別な所で勝手に決められたカリキュラムや学習内容を押し付けられるわけですから。

実践の自由を守るためには、教師の共同が必要です。それは、足並みをそろえることではなく、違う方法をとりながらも、お互いを尊重し、情報を共有し、お互いに高め合う共同です。

そして、上から押し付けられる、子どもの実態を無視した実践方法の押し付けと闘う共同でもあるのです。

愚痴を元気と力に!

愚痴は上手に巡回させることで、個人的には「元気」に再生され、集団的には現場を変える「力」に再生されます。

愚痴が言えるということは、聞いてくれる仲間がいたり、言える場が保障されているということです。

また、愚痴は、自分の心の迷いや、努力のいたらなさを棚に上げて言っているように聞こえますが、言ってみると、実はみんな同じことを考えていて、共通の課題として、みんなで解決していかなければならない問題であることに気づくこともあるのです。

逆に言えば、今の日本の教育現場は、こういった「愚痴」を言える場がなくなってしまったのではないか?という疑いがあります。一人ひとりが個々バラバラで、パソコンの画面に向かって仕事をしているだけの職員室が増えてきていないでしょうか?

職員室で大いにおしゃべりをしましょう。時には愚痴を言い合いましょう。その中から、今の教育課題を乗りこえる何かが生まれてくるかもしれません。

おすすめの「母船」は?

私のMacBookのOSのバージョンは、10.5.8です。

ブロセッサ 2.4GHz
メモリ 4GB 667MHz

OSのバージョンアップに耐えられないのではないか(重くなってしまうのではないか)という感じがして、10.5.8で止めていました。

しかし、そろそろ利用できないアプリや、設定が出始めたので、どうしようか考えています。

持ち歩きは、スマホとiPadで間に合っています。しかしその母船が必要。

おすすめな "母船" はありますでしょうか?

豪族と貴族

今週の金曜日が、県の出張所と市教委との合同学校訪問です。そこで社会の授業を展開し、指導主事に指導していただきます。ここ数週間、学校はそのことでかなりバタバタしています。いったいなんのための学校訪問なんだろう??という疑問を毎回持つのですが、純粋に授業について教育委員会の方と語り合える数少ない機会なので、逆に大いに利用させていただこうかと思っています。

その授業では、貴族の生活(平安時代)について授業するのですが、教材研究をしていて、どうもこの「貴族」というものの正体がわからなくなってしまいました。直接授業には関わらない問題なのですが、どうも気になる……。

以前、豪族と呼ばれていた者たちの中から貴族が生まれたようです。その豪族というのは土着性の強い地方の有力者の一族だということなのですが、その中から「貴族」という階級をつくったねらいについてまず気になり始めたのです。また、この時代の貴族が、いわゆる国風文化という日本風の文化を生み出したということなのですが、たとえばひらがながどのように広がっていったのか?とか、教育制度が確立していない時代に(民に広がりにくい時代に)、そういった日本風の文化はどのように広がっていったんだろう??とか…、様々な疑問・興味がわいてくるわけです。おそらくさらに深く調べていけばわかることなのだと思うのですが、こうなってくるときりがない。

私たちと研究者との違いは、私たちはそれを子どもに指導するために授業化しなければならないということだと思います。授業化とは、子どもたちがどう受け止め、どう考え、発言し行動し、どう自分たちの中に取り組み、そして次への新たな疑問を発見していくのかを見通すことだと思っています。

そういった意味で、教材研究とは、その内容についての研究とそれを授業化する問題とを複眼的に見通していかなければならないということをあらためて感じています。

まかせることと放置すること

子育て・教育において、子どもに(子どもたちに)「まかせること」と「放置すること」とは別です。

「まかせること」とは、子育て・教育の過程でなされることです。

『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。』という有名な山本五十六の名言がありますが、「まかせること」とは、やってみせる、言って聞かせるといった準備と、まかせたあとの「ほめる」といった評価にいたるまでの流れの中に位置づいているということだと思います。

よく、できなくてもほめるのか?という質問があるのですが、やはり「ほめる」のだと思います。自分でやってみたことの勇気や意欲、失敗してもそこから教訓を見つけることができたことを「ほめる」のだと思います。

ちなみに、この山本五十六の名言には次のような続きがあるそうです。

◎話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
◎やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

つまり、「まかせる」ということは、信頼と感謝があるということなのだと思います。

一方、「放置」というのは、子どもたちに自己責任を強い、教師や親の責任転嫁の臭いがします。また、何も教えず、評価することもなく……、そこには信頼も感謝もありません。

成果や結果を追い求めすぎると、きっと、「放置」になってしまうのだと思います。

犯人探しで終わる指導

日本の子どもたちが抱えている「悪玉ストレス」によって引き起こされる様々な学校内での、かげでのいじめやいたずら。残念ながら学校はそういった状況に対してうまく対応できていないというか…、そんな子どもたちを保護し、育てることができていないような気がします。

たとえば、陰湿ないたずら(落書きや物隠しなど)に対して、学校はどのように対応しているでしょうか?犯人探しがメインになっていないでしょうか?誰がやったのかの事実確認は大切ですが、それがメインではなく、その原因と背景の分析、そして今後の見通しの指導(何を育てるべきなのか)が大切ではないかということです。誤解を恐れずに書けば、いたずらした者が誰だかわからなくても、こうしたことが起こる原因と背景、そして子ども集団にどのような力を育てれば良いのかの指導ができれば良いと考えています。(事実確認をしなくてもいいということではありません)

犯人探しとその子への個別指導で終わる取り組みは、えてして失敗することが多いです。やってしまった子、やられてしまった子、学校・教師と保護者、学校・教師と子どもたち…、後味の悪さと相互不信が残ることが多いのです。

そういったことが、後々、子どもたちと教師との関係の悪化や学級崩壊に向かっていく事例を何件も見てきました。

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小学校で37年間学級担任として勤務/現在大学で教師を目指す学生に指導。/最新著書『教師と子どものための働き方改革』(学事出版)//iPhone12 Pro/Surface Laptop3/黒猫大好き/手相は両手とも「ますかけ」。

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ヨシムネ&ねね

しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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