しおちゃんマン★プライベートブログはこちら学校での校内人事……、つまり次年度、何年生を担任するかについては、校長が各職員に希望をとり、話し合いをする学校が多いです。人事について本人の希望をとって話し合いをするなどというのは、民間企業では考えられないことかもしれません。だから教師は甘い、などと批判のネタになる時もあります。
ではなぜ学校は、人事についてこういった作業をするのでしょうか。それは、そうしなければ成り立たない仕事だからです。教師というのは、人と人との関係性がベースになっています。どんなに力量があっても、子どもとの関係、保護者との関係、同僚との関係を大切にしないとうまくいかないということです。他の職種もそういったことがありますが、教育の仕事は特にその点を最重視してきたということ。
ところが最近、校内人事において、希望をとったり話し合いをしたりする学校が減ってきているのです。何を根拠に決めているのか知りませんが、校長の上からの一方的な見方と判断で校内人事を決めてしまう学校が増えてきている。それができるのが管理職の力量だと勘違いしている。
その結果、どういった状況が広がってきているのかはみなさんご存知の通りです。そのシワ寄せは、子ども、または教師にきているわけです。
笑えない笑い話は、小学校において、希望する学年を、第六希望、または第七希望まで書かせる学校があるということ。六番目や七番目はもはや希望ではないでしょ。六番目、七番目になっても「六番目ですが、あなたの希望通りです」などと言うらしい。ほとんど詐欺に近い。だったら最初から希望なんかとるな、ということ。
ここで勘違いしては困るのは、話し合え、ということは、 "説得と納得" も含まれるということ。そういった話し合いをないがしろにしているから、低学年しか持たない教師がいたり、高学年ばかり「やらされる」といった不満が広がったりする学校が多いということ。
人事は、人を育てるといった側面があるはず。責任問題ばかり考えている管理職の方は、そういった視点が弱くて、安全策ばかり取るので、低学年ばかり、高学年ばかり、といった人事になる。これでは学校は活性化しない。
年明けから、職員室にはそろそろそういった話題が出てくるはず。管理職のみなさんも含めて、ぜひみんなでコミュニケーションを豊かにとって、みんなが納得できる、活力ある学校にしていきたいものです。
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