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国家は学校をどうしたいのか

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来夏刊行予定の本の編集がなかなかうまくいかない。冬休みに入ってからも、何度か都内で編集会議を開いてきたが、なかなか内容が定まらず、年明け持ち越しになってしまった。


今の日本の教育状況の複雑さ……、その分析でいっぱいいっぱい。特に、国家は日本の学校をどうしようとしているのかについて、学びなおしている。


幼小中連携、中高一貫、「多様な教育機会確保法案」から「義務教育の段階に相当する普通教育の機会の確保に関する法律案」に至る問題……、これらの問題を考えると、国家は明らかに、子どもたちを休ませることのない支配と、学校の複線化をねらっている。


これらは、よりいっそうの学校管理・子ども支配を進めるとともに、教育の機会均等を奪い、早くからの子どもたちの選別を進め、未来を夢見る権利を奪う教育行政を進めることになる。


学校に教育を取り戻さなければなりません。支配のための教育でなく、権利と自治の教育に変えていかなければなりません。


2016年は、そのために自分は何ができるのか、という年になりそうです。


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たとえばフリースクールに国家から予算が出ること

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フリースクールや国家から予算が出ること、学校に行かない子について教育課程を弾力化して予算を使って資格を与えること等々について、民間教育団体や直接な当事者のみなさんの中でも、意見が真っ二つに分かれているようです。


一番いいのは「お金は出すけれど口は出さない」なのですが、そんなことはなくて、当然お金を出す限り指導の中身について国家が口を出すことになるのですが、当面はそのことに目をつぶって取り組むのか、それとも最初から「だったら現状で」とするのかという問題。


難しい問題です。


自分の考え方では、 "国家が口を出すならお金はいらない" 、なのですが、運営主催している当事者の方たちや、不登校で悩んでいる子どもたちや保護者のみなさんの立場に、今のところ立てていない(コミュニケーションがとれていない)ので、はっきりとした結論は出せません。


ここ数年で、大きなテーマになってくると思います。


なにしろ、国家は学校の複線化を本気で考えています。小中連携だの、中高一貫だのというのは、その準備です。そしてそこにフリースクールを取り込もうとしていることは確かなので。


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保護色ゲーム

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道徳の教科化を待つまでもなく、ここ数年、見た目や形ばかりの「良い子モデル」「美しい立ち振る舞い」が強調され、前面に出されるようになりました。


同時に、サプライズや感動がもてはやされ、子どもたちもそんな雰囲気の中にのまれています。


そして、そういった嘘っぱちな流れにのっかることができない者は、空気がよめない、残念な人、無理……等々の表現を使って排除され、実は自分ものっかっていないことを、他者を排除することでごまかさなければならないといった「保護色ゲーム」(塩崎の造語2015/12/26)の中に自分をおかざるを得ない苦しさがあります。


しかしそろそろそんな嘘っぱちな世界に、みんな気づき始めていることも確かです。


2016年は、子どもたちや、教師の反撃の年になりそうです。


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学校の校内人事がおかしくなってきた

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学校での校内人事……、つまり次年度、何年生を担任するかについては、校長が各職員に希望をとり、話し合いをする学校が多いです。人事について本人の希望をとって話し合いをするなどというのは、民間企業では考えられないことかもしれません。だから教師は甘い、などと批判のネタになる時もあります。


ではなぜ学校は、人事についてこういった作業をするのでしょうか。それは、そうしなければ成り立たない仕事だからです。教師というのは、人と人との関係性がベースになっています。どんなに力量があっても、子どもとの関係、保護者との関係、同僚との関係を大切にしないとうまくいかないということです。他の職種もそういったことがありますが、教育の仕事は特にその点を最重視してきたということ。


ところが最近、校内人事において、希望をとったり話し合いをしたりする学校が減ってきているのです。何を根拠に決めているのか知りませんが、校長の上からの一方的な見方と判断で校内人事を決めてしまう学校が増えてきている。それができるのが管理職の力量だと勘違いしている。


その結果、どういった状況が広がってきているのかはみなさんご存知の通りです。そのシワ寄せは、子ども、または教師にきているわけです。


笑えない笑い話は、小学校において、希望する学年を、第六希望、または第七希望まで書かせる学校があるということ。六番目や七番目はもはや希望ではないでしょ。六番目、七番目になっても「六番目ですが、あなたの希望通りです」などと言うらしい。ほとんど詐欺に近い。だったら最初から希望なんかとるな、ということ。


ここで勘違いしては困るのは、話し合え、ということは、 "説得と納得" も含まれるということ。そういった話し合いをないがしろにしているから、低学年しか持たない教師がいたり、高学年ばかり「やらされる」といった不満が広がったりする学校が多いということ。


人事は、人を育てるといった側面があるはず。責任問題ばかり考えている管理職の方は、そういった視点が弱くて、安全策ばかり取るので、低学年ばかり、高学年ばかり、といった人事になる。これでは学校は活性化しない。


年明けから、職員室にはそろそろそういった話題が出てくるはず。管理職のみなさんも含めて、ぜひみんなでコミュニケーションを豊かにとって、みんなが納得できる、活力ある学校にしていきたいものです。


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教師はまず個を取り戻そう

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理不尽なことでも我慢して、黙って動くことが美しい価値観だと教えられている日本の教師たち。文句ばかり言って動か(け)ない者を嫌悪し、排除することで、その「美しい価値観」はさらに磨かれていく。


リアルな声は、「不平不満」という低レベルな声として処理されていく中で、いつのまにか何が事実なのかさえわからなくなっている日本の学校現場。


嫌なことはみんなで分け合うのが平等だと思っている……。そこには、おかしなことは改善・改革していこうという発想がない……。


改革発想のない平等主義は、集団の意欲を失わせ、個々には必要以上の精神的負荷(合わせなければ生きていけない)をかけることになる。そして、討論の無い学校現場は、当然、教育の質は下がっていく。


教師側は「こんなにがんばっているのに」ということも、外から見ると、何もしていない、何かズレていると見えるのは、がんばりの方向性がおかしくなっているから。


教師はまず個を取り戻そう。個としての声をあげ、子どもたちの権利を最優先にした実践の自由を取り戻していこう。教師個々の権利として。


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内田良先生 講演会

集団づくり研「春を呼ぶ学習会」

内 田 良 先 生 講 演 会
<演題>
「スポーツにケガはつきものか?―子どもと先生の安全・安心を考える」


たとえば学校のスポーツ事故は、単なる事故ではありません。日本の悪しきスポーツ文化の上に起こっている事故であり、日本の教育が生み出している『病』であると言えます。


私たちは、その『病』としっかりと向き合い、同僚や子どもたち、保護者と謙虚に応答関係をつむぎなおし、勇気をふりしぼってその病と闘っていくべきではないでしょうか。


内田先生には、子どもたち、そして教師たちを苦しめる教育の病について、具体的なデーターをもとにしてリアルに語っていただきます。


参加者によるディスカッションの時間もたくさんとりたいと思います。


大学の先生の中で、今一番話が聞きたいランキング断トツ一位の内田良先生の講演です。


すぐに定員に達してしまいそうなので、早目の申し込みをお願いいたします。


▼申し込みサイトはこちらです。
http://kokucheese.com/event/index/362733/


◆日時 2016年3月26日(土) 14:00~17:00(受付1:00から)

◆場所 日本福祉大学東海キャンパス S304教室
愛知県東海市大田町川南新田229
▼アクセスはこちらのサイトから
http://www.n-fukushi.ac.jp/campus/tokai/acsess.html


◆参加費 1000円


◆日程(途中、休憩あります)
13:00~14:00 受付
14:00~16:00 内田良先生の講演
16:00~17:00 ディスカッション


◇内田先生の書籍はもちろん、集団づくり研メンバーで編集した書籍等、販売いたします。


◇問い合わせ
集団づくり研代表 塩崎義明
http://shiozaki.info/

山のような仕事を押し付けておいて

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山のような仕事を押し付けておいて「24時間教師するな」とか「公私のメリハリが大切」などと言ってくる教育委員会。そしてそういった事情を知らないで同じようなことを言うカウンセラー系の人たちって、なんなんだ?と思うわけです。


教師の精神的疾患が急激な広がりを見せています。その責任まで、教師個々に押し付けようということでしょうか?


これらは明らかにシステムの欠陥であり、失政であると言えます。そこに目を向けずに、教師個々の心構えの問題にするつて、かなりセンスが悪い。


教師の異常な忙しさの正体は、部活動、説明責任の為の事務作業、子どもを「さておいて」取り組まなければならないことへの「多忙感」です。


そしてそれらを生み出している、安上がりにあげようとしている行政、そのための教師個々への精神論の押し付け、子ども個々の叫びに耳を貸さずに国の為の子どもを育てるための管理支配体制。


来年はそういった問題に一つひとつに向き合っていかないと……


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今年得た宝物をたくさん持って(日刊通信より)

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2015年12月22日(火)3年1組日刊通信 NO.143より
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2学期の終わりは、その「年」の終わりの時期。2015年がおわる時期でもあります。

みんなにとって、2015年(2年生の3学期から3年生の2学期)は、どんな年だったかな?

楽しいことがたくさんあったよね。

発見したこともたくさんあったよね。

ぎゃくに、つらいこともあったよね。かなしいこともあったよね。

くやしいこともあったよね。


どんな人と出会えましたか。

どんなことで笑いましたか。

どんなことで泣いてしまいましたか。


そんな……、いろいろなことがあった2015年。


覚えていたいこと、忘れてしまいたいこと。

むだなことはありません。

その一つひとつが、みんなの心の宝物です。


そんな宝物をたくさんもって、

新しい年、2016年に向かいましょう。

日刊通信----↑ここまで↑----

子どもは社会に育てられるのだから…

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「あれもやってあげなければ」「これもやってあげなければ」…と、常に何かに追い立てられているような気がする日本の子育て。そして、どうしてもやってあげられない事情についイライラしてしまう………。その繰り返し。


そして、こんなにもつらい思いをしているのに、子どもは期待通りに成長してくれないし、時には大きな失敗もして、まわりに迷惑をかけはじめる。そのたびにひどく子どもに裏切られたような気がしてくる。


一方、学校は、冷たく評価するばかりで、その評価は自分の子育てにされている気がしてくる……。


もうそろそろそんな幻想から抜け出しませんか。


子育てに失敗も成功もありません。それぞれが、それぞれの子育てであり、子どもは未来を生きていく一つの人格です。


子どもは社会に育てられているのであって、私たちの個々の「作品」ではないという現実に目を向け始めなければならないのかもしれませんね。


そんな、ある意味逆転の発想が、親子の関係を逆に強めたりするのですから、皮肉なものだと思うわけです。


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感謝とお詫びの2学期(日刊通信より)

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2015年12月17日(木)3年1組日刊通信 NO.140より
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『感謝とお詫びのの2学期』

2学期も残りわずかとなりました。この時期は、2年生三学期から3年生2学期までの、いわゆる今年一年を振り返る時期ですね。保護者のみなさんは、どんな一年だったでしょうか。たとえばよく漢字にたとえろ、などと言いますが、私の場合は、



ですね。この漢字は、お礼の意味でもあり、お詫びの意味でもあります。


今年一年は、私の教師生活の中でも特に多くのことを学ばせてもらいました。それは、子ども一人ひとりの見方・とらえかたであったり、指導の切り口の問題であったり、そういったことへの教師のスタンスの問題であったりします。


そして、そういったことを教えてくれたのは、同僚の先生や保護者の皆さん、そして何よりも子どもたちから教わったと考えています。


私の場合、「教わる」ということは、『考えさせられる』とほぼ同じ意味で使います。


今の学校現場は、日本全国、どの学校の教室でも、「うまくいっていない」と考えています。それほど、日本の社会と人間をとりまく環境は複雑怪奇になっているといえます。


そんな中で、多くの子どもや保護者の皆さん、そして実は教師もまた傷ついているのではないかと考えます。


しかしそんな中にあっても、保護者の皆さんの支援と協力でなんとかここまでたどりつきました。

日刊通信----↑ここまで↑----


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ヨシムネ&ねね

しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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