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低学年の子どもの指導

家族のあり方が多様化・複雑化し、その多様性に国が対応できない中、親子関係や子育て環境に重い問題が噴出しています。国はその多様性に対応するどころが、家族モデルを強要し、それに適応できない家族を「家族をつくれなかった者たち」と排除してはいないでしょうか。

ブラックな長時間労働、安定しない労働実態、女性雇用問題、保育園・こども園問題…、こういった厳しい環境の中で国民は子育てをしています。しかし、家族・子育てを一律にモデル化しそれを国民に強要する国のスタンスは相変わらずです。

学校も、モデル化された良い子象の育成を目指して「ちゃんとする」ことを強要する "指導虐待" を繰り返していないかどうかのチェックが必要です。

低学年の子どもたちの指導は、
甘えることを保障しながら要求していくこと
です。

低学年では特に安心と信頼の中で指導することが強く求められている時代だと思っています。




『教師と子どものための働き方改革』詳しい目次

出版社のサイトから、『教師と子どものための働き方改革』詳しい目次が紹介されています。

下記の表紙をクリックして、学事出版のサイトへ飛んでください。

978-4-7619-2568-0.jpg


プロローグ

第1章 多忙化の中での教師の苦悩

学校現場の異常な忙しさ
忙しさの原因は「一斉・一律主義」と「競争主義」な教育
1977年改訂学習指導要領から2006年教育基本法改正の流れの中で
「女工哀史」以上の、まさに「教師哀史」
「忙しい」で済まされない
教育費節約による「負のループ」は終わりにしよう
多忙化で奪われた三つのもの


第2章 自分の意見を言うことから「働き方改革」は始まる

■仕事レベル1 やってはいけないもの
■仕事レベル2 やらなくてよいもの

 なぜ「やってはいけない」のか
 同じようなアンケートは「やらなくてよい」
 「先生の嫌なところ」アンケートをめぐって
 誰のための指導案検討なのか

第3章 誰にでもできる簡単時短術

■仕事レベル3 やっておけばいいこと
■仕事レベル4 やること

 「A5ノート・三色ボールペン・付箋」は三種の神器
 なぜA5ノートなのか
 なぜ30シートなのか
 リフィルは自作する
 手帳カバーで必要書類をきれいに挟める
 ボールペンは三色
 付箋の大きさは7.6×2.5cm
 付箋は並べ方が勝負
 仕事は2週間で見通す
 このレベルの仕事はとにかく時間をかけない! ただし……
 これからはスマホとの連携だ

第4章 子どもの指導にはたっぷり時間をかけて

■仕事レベル5 やらねばならないこと
 子どもの指導に関する仕事は丁寧に
 SNSに関するトラブルの記録
 日刊で学級通信を発行する

第5章 やりたい仕事の「発想術」

■仕事レベル6 やりたいこと
■仕事レベル7 やれたらいいなと思うこと

 パソコンのテキストエディタを利用する
 マインド・マップにはまった時期
 付箋の活用
 スマホアプリで
 発想術を使って考えたオリジナル授業
 朝の会で何を話すか
 Twitterがメモになる
 発想を豊かに、作業は手元で

エピローグ
時短術から見る学校のリアル 内田 良







幼児期の子育ての問題

今再び、低学年の子どもたちの問題が現場で語られ始めています。

「集団と彼の要求は折り合いがつかない」「どんな自分もすべて受け入れ受容してくれる関係を求めている」…、単なる『わがまま』では語れないような実態が広がっています。

そう言えば3年前…、ブログに以下のようなことを書きました。再掲載します。

----↓ここから↓----
『何でもできるはず・してくれるという思い込み』

本校に限らず、全国からの生活指導実践報告の低学年部門を読んでみると、最近の低学年の子どもたちは、自分は何でもできるという思い込みや、できないのはまわりが何もしてくれないからだと本気で思っているふしがあります。

何でもできるという思いが強いから、できなかった時の落ち込みがはげしく、早くも自分を強く責める子も出てきています。さらに思い通りにいかない時の他者への攻撃性も強い。

何でも自分の思い通りになるという思いが強いので極端にわがままで、思い通りにするためにルールを簡単にやぶります。さらには、その時の楽しさはずっと続くと感じているので時間のコントロールが苦手で、誰かが止めないといつまでもおしゃべりをしています。

確か、こういったことの研究は、全能感とか、万能感とかだったと思うのですが、自分はそちらの方面は勉強していないので、詳しくは書けません。少しだけネットで調べてみると、こういった傾向は鬱病や自己愛性パーソナリティー障害との関連が強いとか。とにかく、ナンデモデキル・オモイドオリニイク感が極端に強いことは私も感じます。

幼児期の子育てにおいて、こういった幼児的全能感の抜け出し方・くぐり方ってあるのだと思います。もう少し勉強してみます。
----↑ここまで↑----

さらに今では、
・SNSに写す対象としてのペット化
・親の働き方と子育ての苦悩、保障されない子育て環境
・児童虐待
・地域の関係崩壊
・その他

といったことが進んでいるのだと思っています。




緊急出版『教師と子どものための働き方改革』

学事出版から、
教師と子どものための働き方改革(定価 1600円+税)
という本を緊急出版しました。

現場のみなさんの異常な忙しさは限界にきていると判断し、一週間で書き上げました。

内容は、

 現場を取り巻く異常な忙しさの背景には何があるのかの分析、
 「気になる子」や「学校づくり」の実践、

さらには、
 手帳やスマホの使い方…、そして発想法まで、

 理論書でも、実践本でも、技術・方法の本でもない、自分しか書けないものを目指してみました。

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[目次]

プロローグ
第1章 多忙化の中での教師の苦悩
第2章 自分の意見を言うことから「働き方改革」は始まる
 仕事レベル1 やってはいけないもの
 仕事レベル2 やらなくてよいもの
第3章 誰にでもできる簡単時短術
 仕事レベル3 やっておけばよいこと
 仕事レベル4 やること
第4章 子どもの指導にはたっぷり時間をかけて
 仕事レベル5 やらねばならないこと
第5章 やりたい仕事の「発想術」
 仕事レベル6 やりたいこと
 仕事レベル7 やれたらいいなと思うこと
エピローグ
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購入は、ネット購入できます。
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amazonからは


まとめて注文したいときは、下記に連絡してください。

 学事出版株式会社 出版部
  二井 豪(Futai Go)
  学事出版株式会社 出版部
  TEL 03-3255-5472
  E-Mail futai@gakuji.co.jp
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[エピローグより]
----↓ここから↓----
 教師3年目の彼女は校門の前で足が止まり、それ以上一歩も進めなくなりました。なんとか校舎に入っても、吐き気をもよおし、何度も戻してしまいました。先日の保護者会でも、保護者の前で何も話せなくなり、体調不良を理由に、保護者の皆さんには帰宅してもらったばかりです。
 教室の中を常に誰かに見張られているような気がして、教室の窓という窓に、中が見えないように、掲示物を張り巡らせました。子どもが管理職に自分の悪いところを告げ口しているような気がして、その子どもに強く当たりました。
 何もかもネガティブに考えてしまい、ようやく心療内科で診察を受けたところ、休職を勧められました。1年間休んで現場に復帰しましたが、再び体調を崩しました。結局、教師の仕事はあきらめることにしました。

 教師として歩み始めた1年目の夏休み、新採研の合宿から戻った2日後、彼は命を落としました。
 彼が勤務していた学校は、体育の研究では歴史ある学校でした。早朝に子どもが器械体操の練習に来ることもあり、自動的に教師の出勤は6~7時台になります。公開研究会の指導案作成時は、日をまたいでの勤務もありました。そんな中、1年目の教師はどれだけ心身に負荷が与え続けられたのでしょうか。
 彼のお葬式に参列した友人から次のような話を聞き、私は涙しました。
「お化粧のせいかもしれませんが、彼の目から赤い涙が流れていました。血の涙のように見えて……、悔しかったんだと思います。」
 
 彼らは、教師の仕事に夢を持っていたはずです。
 彼らは、子どもの笑顔が見たかっただけなのです。
 学校現場は、そんな彼らから、夢と子どもたちの笑顔を奪いました。
 
 子どもと教師ファーストで現場の働き方の改革を提起していくことは、私たち世代の責任です。子どもたちと教師が、もう二度と悲しい涙を流さないことを願いながら。
 本書から、そんなメッセージが皆さんに届くことを祈りつつ。

2019年9月
塩崎 義明
----↑ここまで↑----

それが当たり前ではない

全国で話をさせてもらったり、話を聞きに来てくれた方たちと対話をしていく中で、理不尽なことを強要されていても、それが当たり前だと受け止めて我慢しているケースが多いことに気づいた。

例えば、4月当初、担任発表前の職員室は、カーテンを閉めて中が見えないようにしている地域があるのだが、そんなことはしていない地域の方が多い。

職員室の中が見えないようにしている理由は、担任が事前に保護者に知られないようにするためだが、そんなことは気にしていない(わかってもどうということはない)地域の方が多いことを、カーテンを閉めている地域の教師にはわからない。

カーテンを閉めている地域は、学校と保護者との関係が、新学期スタート前からカーテンで仕切られていることが当たり前だと考えている……。

例えば、下駄箱の靴の入れ方を、下駄箱のフチから靴のかかとまでを5mmと決めて統一している学校の職員は、それが当たり前だと思っているが、全国のほとんどの学校では、そんなことは決めていない。

学校文化を見直すべきだ。そのために「学校珍百景」を書いた。



もう一度、自分たちのもの周りについて、あらためて考えてみようではないか。

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ヨシムネ&ねね

しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

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