2019/11/30
いけない力関係の発生
学級でも、職員室でも(大人でも)言えることですが、子どもたちを「一本の到達度軸」(だけ)で評価しないということです。ちなみに…、ここで言う「評価」とは、いわゆる通知表の評価のことではなく、その子の見方ということです。
子どもたち一人ひとりは多様な可能性を持っています。
それぞれ別な到達度軸を持っていると言ってもよいでしょう。
もっと言えば、一人の中に多様な到達度軸を持っているとも言えます。
子ども一人ひとりを一本の到達度で見るのではなく、多様な可能性軸をもった個として見ることは、当たり前で自然なことです。
一つの到達度でその人間を見てしまうと、子ども同士の中で、「できる・できない」と、仲間を二元的に見てしまう傾向が生まれます。
そしてそこに、強い・弱いの力関係も発生します。
さらには、自分を強く見せたり、周りと同じであることをアピールするための嘘芝居や、他者を攻撃・排除することで身を守ろうとすることも起こります。
それをおもしろおかしく、かつ自然に演じることの器用さでも、そこに力関係が発生します。
これが、目に見える成果で評価する競争主義と、同調圧力が生み出す、いじめ・迫害のメカニズムだと考えています。