2011/08/29
二次的信念の理解
発達心理学用語なのでしょうか?対人関係能力を見ることで、「一次的信念」「二次的信念」という言葉を、免許更新講習で学びました。一次的信念とは、たとえば、「Aさんは、~だと思っているとわかる」ことで、幼児期に理解可能になる対人関係能力。
そして、二次的信念とは、その「いれこ」で、「Aさんは、~だと思っていると、Bさんは思っている(信じている)ことがわかる」ことで、児童期中期(6から9歳頃)に理解できるようになるはずだそうです。
「はずだそうです」と書いたのは、最近の子どもたちは、この二次的信念が育っていない疑いがあるということ。相手が、他者をどう思っているのかがわからないと、その場の空気や気遣い、思いやりがもてないのではないか?ということですね。
つまり、二次的信念の理解を通じて、自分が相手の気持ちを推測しながら行動しているだけでなく、他者も周囲の人の気持ちを推測しながらふるまっていることに気づくようになるはずである、ということです。
その結果、自分の言動を相手がどのように受け取るのか気にすることが出来るようになります。
また、その関係の理解を前提として、「皮肉」のような、相手の心の状態にはたらきかけようとする意図を含んだ言語表現の理解も可能となります。
しかしこの二次的信念というのは、他者との交流によって洗練させていかないと、他者の心の状態についての理解が、憶測、思い違い、考えすぎなどによってゆがめられてしまうこともあるそうです。
最近の子どもたちは、他者の嫌がることはせず、否定的な感情の交流を避けてつながろうとする傾向が強いので、対人関係の素直な経験が不足しがちなので、逆に二次的信念が洗練されていないということでした。
低学年の頃から、否定的なことも含めて、心の理論が素直に表現される交流を意図的に進めていく必要があると思いました。