FC2ブログ

4月に何が起こったのか(2)

やっと連休になったと思ったら、グッタリしているうちにその連休も終わってしまう……、という感じですね。

さて、 "4月の学校現場が、なぜあんなに「濃く」(刺激的なことがたくさんあったように)感じた" のでしょうか?。最近の学校現場の4月に、いったい何が起こっているのでしょうか?考えてみたことを少し書いてみることにしました。

●子どものことは『さておき思想』

私は、

(1) 新年度の準備が "子どものことはさておき" 教師の「人間関係のつくりなおし」優先に進みがちなこと……、

(2) そして、「そうであってはいけない」「目の前の子どものことを優先させねば…」といった教師の良心との葛藤もあること……、

が、4月の「濃さ」と「多忙感」を生み出している、と考えてみました。

教師は職場において、毎年「人間関係のつくりなおし」をするわけですが、最近の「人間関係のつくりなおし」は、それぞれの力関係をはかったり、足並みをそろえる気遣いであったり、管理職や影響力のある同僚に対する自分の位置づくりであったり、とてもとても神経を使うので必要以上に疲れるのです。しかもそれが実践とリンクしていることに難しさがあります。

たとえば多くの学校で4月に最初の学習参観があるわけですが、その準備は、授業内容よりも教室掲示物の足並みをどうそろえるかに時間をかけてしまう……。これは、指導の問題ではなく、教師の人間関係のづくりをしているのではないか?と私はとらえています。

※学級目標はみんな違うのが当たり前だと思うのですが、それが最近では通用しない。しかもそれをどこに貼るのか、柱から何センチ…まで決めている。『みんなちがって、みんないい』という、どの学級も同じ目標を同じ場所に貼るのはおかしいだろ、ということに気づかない。それは中身の問題ではなく、保護者との関係や学年間の人間関係をはかっているという証拠ではないかと。

※しかも最近は、授業内容まで(流れまで)どのクラスもそろえましょう、みたいなことも始まっていますね。しかもしかもその内容が、教育委員会や文科省が降ろしてきた内容で。そういった例は「道徳」に多いようです。

しかし残念ながら「子どものことはさておき」のスタンスは4月だけでなくこれからもずっとずっと強いられていくのが最近の傾向。

つまり、国が決めた方針優先で、それが目の前の子どもたちや地域の実態に合っていなくても、『それはさておき』、国に言われたことを優先しなければならない……。

※私はこれを、日本の公立学校の『大日本国立学校』化と呼んでいます。

リアルな子どもたちのことはさておき、上から降りてきたことをこなさなければならないので、とてつもない多忙感があるのが最近の学校現場の特徴だと考えています。

●「調教思想」とあいかわらずの「指導の家父長思想」

こうした異常な多忙感に加えて、教師の中に『子どもたちに4月中に教え込んでおかなければならない』と、 "思い込んでいる" ことが、必要以上の「多忙感と焦り」を生み出していることが4月の特徴です。

これは、 "子どもたちが教師のいうことを効くうちに、ルールやマナーを教え込んでいくべき" といった日本の教師の中にある時期から一気に広がった姑息な『調教思想』と、 "最初に厳しくしておかないと子どもたちに舐められる" といった、あいかわらずの『指導の家父長思想』のせいだと分析しています。

さらにやっかいなのは、その調教の成果が、先に述べた、教師の人間関係のつくりなおしに大きく影響していく(ように見える)ことです。

年度当初に大切なのは、子ども1人ひとりについて「知る」ことです。そのために、「聴き取る」ことです。そしてその過程において、子どもたちと「仲良く」なることです。そしてそれを安心感と信頼関係へ、そして自治へと発展させていくことです。

ところがやっかいなことに、聴き取ることを優先すると、どうしても最初は学級がガチャガチャしているように見えてしまう。教師と子どもたちとの距離が「近すぎる」ように見えてしまう……。

しかし、学級が最初はガチャガチャしていてよいのです。それが自然。そして子どもから聴き取るためには、子どもとの距離を近くしなければ聴きとれないのでは?最近の現場の誤った価値観の中で、私たちもまたその闘いに負けしまったり、揺れてしまったりしていないでしょうか?

※一方で、私は「揺れること」も大切だと考えています。そのことについてはまた機会があれば、

私たちは、子どもの側に立って実践を構築しようとしています。そしてそのために4月にどんな出会いをしてもその後どのように指導を見通していくのかということも大切な研究の柱にしたはず……。

では、 "子どもの側に立つ" とか、 "指導の見通しを持つ" とはどういったことなのでしょうか。

少しだけ書くつもりが長くなってしまいました。今回はここらへんでやめておきます。

連休後半、ゆっくり体を休めて下さい。

4月、お疲れさまでした。


【最新本】

chin2_150.jpg

amazon.co.jpで購入
amazon

ブログ内検索

1日1回ポチッとヨロシク!

にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ 

しおちゃんマン★ブログ

shiochanman_2.png

塩崎義明(しおちゃんマン)の『公式メインブログ』です。教育問題について語ります。⇒ 管理画面

37年間千葉県の小学校で学級担任として勤務。退職後2つの大学で非常勤講師。生活指導・進路生徒指導、特別活動、発達障害と学級づくり等の講義を担当。2月、3月には小学校現場にも臨時講師として勤務。全国生活指導研究協議会常任委員。著書『教師と子どものための働き方改革』『学校珍百景』 他。黒猫大好き。

さらに詳しいProfile……

公式サイト 塩崎義明OnlineOffice



塩崎宛メールフォーム
mail2020_100.png

全生研
しおちゃんマンツイッター
Facebook 塩崎義明
しおちゃんマン Facebookページ
Instagram YoshiakiShiozaki

oshio412b9c9f-s_2.jpg

このblogのカテゴリー

月別アーカイブ

07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  04  03  02  01  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09 

ヨシムネ&ねね

しおちゃんマンの飼い猫、黒猫ヨシムネと ねね

ヨシムネ
ヨシムネ ♂
2005年8月生まれ。2006年8月に動物病院からしおちゃんマン家にやってきた。

ねね
ねね ♀
2008年6月生まれ。教え子(当時小6)達が公園で保護。2008年6月よりしおちゃんマン家の家族に。2017年7月28日逝去。

【しおちゃんマンの本!】
【最新本】






PVポイントランキングバナー

PVアクセスランキング にほんブログ村

カウンター