2017/01/01
2017年が明けました
忌中・喪中につき、新年のご挨拶を控えさせていただきます。今年もよろしくお願いいたします。

最近の日本は、生活に根差した真っ当な(真実であり、当然な)国民の声は、 "一部の声だ" と相手にされず、弱者は切り捨てられ、困っていても自己責任……。
### 子どもの貧困問題も「親の自己責任」と簡単に切り捨てられる現実が広がっている。
そして、何よりもアメリカ優先…、経済優先。そのことをベースにして強引に進める政治は、もはや「新自由主義」などと「自由」という言葉を使っていいのか?と疑うほどの「圧制」。
さらには…、
私たちが教えた若者たちが、まっすぐな気持ちで、そして純粋な目をして、戦場に送られる時代になってしまいました。そして、そのことを、 "国民の多数が支持している" という名目で強行採決され、平和と民主主義は、ことごとく破壊される時代になってしまいました。
さて…、
そのような中で学校現場は、道徳を教科として評価したり、英語を正式教科にしたりする動きが進み、子どもたちの中にますます負担と格差が広がっていくことが予想されます。
### その中身もあやしいものばかり。本気で道徳や英語の力を育てようとしているのか?と疑問。意図的に格差を広げて、軍事・経済大国を目指しているのではないか?と大いに疑っている。
また、これだけ教育に対する要求を高くしておきながら教師を増やしたり、施設を充実させたりする動きもなく、教師の負担増は、もはやブラックを超えた異常な状態。
### 2015年度にうつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員が5009人に上ることが、文部科学省の調査で分かった。全教員の0.54%で、14年度に比べ36人減ったものの、07年度以降5000人前後で高止まりが続いている。
### さらには、この10年間で、少なくとも20人の新人教員が自殺していたことがNHKの取材でわかっている。
### このような状態を逆に利用して、教育への民間導入、自由化を進めていこうとする動きもある。国家が民間と組んで金儲け……。まさに "悪代官" 的手法。弱者切り捨ての教育はますます広がるたろう。
元気であるはずの若い職員たちが次々と倒れ、退職し、倒れた者は能力がないと排除されていく学校現場。こんな「教師地獄」はいつまで続くのでしょうか。

事実・真実に根差さない教育は必ず矛盾が出ます。民主主義のシステムを無視する政治もまた、大きな矛盾と不正を生み出します。
しかしそのことは逆に、矛盾は、真実の声を引き出す!・生み出す!ということでもあります。だからこそ私たちは、おかしなこと、理不尽なこと、矛盾に対して意図的に目を向けていかなければなりません。
教員の部活動の指導や長時間労働について、それを押し付けらにれている若い教師たちから告発の声が生まれ、全国に広がり、文科省を動かしました。
千葉県の教員が100人以上不足している異常事態について、報道機関も目を向け始めています。そして、そのような現象が起きていることは、全国的な傾向であることもわかってきました。
### この異常事態については、以下のページに書きました。
▼教員が足りない異常事態
http://shiozaki.blog48.fc2.com/blog-entry-3277.html
これらは皆、身の回りのおかしさ、くるしさに目を向けて声を出した成果です。事実・真実に基づいた声は必ず支持され、広がります。
長く続けている私のブログも、学校現場の事実・真実に基づいて書いています。今年も、教師たちの意見表明権を行使し、実践の自由を謳い、子どもたちの生き生きとした様子を伝えていきたいと考えています。
これが……、
なんの取柄もない教師ですが、私の使命だったんだと…、最近ようやく気付きました。

2017年は、60歳、還暦になる年です。ということで、年男でもあります。自分にとっても、新しい一歩、希望ある一歩の年にしていきたいと考えています。
担任としても、最後の年度になると思います。最後の学級をどうするんだ?と、ワクワクするし、とても大きな不安もあります。
しかし、まずは今の学級。残り三か月を全力で。子ども同士の関係をもう一度洗いなおして、安心できる教室にしていきたいです。低学年の『道徳』の授業のあり方、学び方についても考え、実践してみたい。
そして4月以降…、最後の担任の学級をどうするのか……。最後の年でもあるので、自分の体とも相談しながら、じっくり、ゆっくり考えてみたいです。
全国を回る講座は、今年は少し減らしていこうかな。行くとしても、今までお世話になった地域を中心に、お礼として回ることにしよう。
一方で、ここ数年書いていない本の執筆もしてみたい。最後の年なので、担任人生のまとめとして、初めて個人として書いてみるのもいいかもしれない。自分らしい本って何かなぁ??そんなことも出版社のみなさんと相談してみたい。
そして、何よりも健康が一番。月並みなことですが、昨年あらためて感じたこと。謙虚さと感謝の気持ちを忘れずに、みなさんと一緒に、良い年にしていきたいと思います。
2017年も、よろしくお願いいたします。