2017/01/25
現場の苦悩にも目を向けた時に見えてくるものがある
17日、松山市の野本記念病院にて、入院患者や職員がインフルエンザに集団感染し、入院していた51歳の男性のほか、99歳と88歳の女性の計3人が亡くなった…、という記事を読みました。記事によると……、感染はいずれもインフルエンザA型。病院は未発症者に対してタミフルなどの予防投与をしたが、ほぼ満室状態だったため、感染を確認した当初から隔離しなかったそうです。
この記事を読んで、まず不思議だったのは、病院というのは、院内感染の拡大を防ぐために、隔離するためのベッド数は事前に確保していないの?ということ。
素人考えでは、確保しているものだと考えるのですが、現場ではなかなかそうはいかない事情があるのかもしれません。そこに、現場の人たちの苦悩があるのではないでしょうか。(事情があったにしても、亡くなった方がいるのですし、個人的には疑問が残っています。)
実は、教育現場にも同様なことがたくさんあります。
世間から見ると、当たり前だと思えることをやっていなかったり、準備されていなかったりするので、 "それはおかしい!" と考える……。
しかし実は、現場はそのことは十分承知で、「上」に準備してほしいと要求しつつ、一方でそれをカバーするために様々な工夫をし続ける。しかしなかなかカバーしきれないことが起こってくる。
たとえば…、教師が足りない、なんてことは本来あってはならないことなのですが、それが平気で放置されていることもそのうちの一つ。産休に入る先生の代わりが教育委員会で確保されていなくて、しかたなく管理職が臨時で担任をやっている、などという話は、最近あちこちでよく聞く話です。
さらに理不尽なことは……、カバーしきれないことを、現場や職員の責任や質の問題にされてしまうこと。
「上」は現場に理不尽なことを押し付けておきながら、責任や謝罪は現場にさせる、といったパターンはどこでも同じなのかもしれません。
残念なことです。